「……ねえ、いつまで私の髪を 撫でているつもりなの?」  
「だって貴方の髪が心地よいのですもの。
あともう少し……」   「もう少しっていつまでよ。 ……別にいいけど、楽しい?」
「照れた輝夜の顔が可愛いから、
なんて言ったら、いけませんか?」  
まるで子供をあやすような永琳の声色。私の顔は多分真っ赤だ。  
「はぁ……気が済むまですればいいわ。 その分、今度は私の頼みを聞いてもらうけど」
「頼みならいつも聞いている
気がしますけれど。まだ足りないの?」   「全然足りないわ。 まだまだ永琳にして欲しいことは  山ほどあるんだから、嫌がらないでね」
「本当にわがままなお姫様。
ええ、これからも
何なりと申し付けて下さい」  
どれだけ年月が過ぎても、この関係が変わらないようにと願う。 気の遠くなる程の時間をふたりで過ごしてきたが、まだまだ物足りない。  
「輝夜が望む限り、私は永遠にお側にいますよ。
例え嫌がられてもついていきます」
「貴方も私に負けず劣らずわがままね……。  もちろん、嫌になるほど知っているけど」  
「だから一緒にいるんですよ。
これからもずっと……時が過ぎゆくままに」   どんな存在ひとに寵愛されたとしても、決して靡なびくことはないだろう。 何故なら本当の意味で永遠を捧げてくれた相手がすぐ傍にいるのだから。 立ち入ることの出来ない関係。誰にも。決して。