「号外号外~!今日の花果子念報は一味違うよ~!
どこぞの新聞とは違うんだよ〜!」  
どこか真剣さの足りない、軽い感じのある烏天狗、 姫海棠はたてが自作の新聞を片手に幻想郷を練り歩いていた。   「鮮度が無いとか、ありきたりとか、散々言って
くれたけど、今度こそ認めさせてやるわ」
ライバルである射命丸とは顔を合わせる度に毒の吐き合いをしているが、 特段仲が悪いという訳では無い。   「別に外に出なくてもー、
私の【念写をする程度の能力】があれば
 家の中でネタ探しから記事作成、
おまけに発行まで出来るしー」  
河童製である自慢の愛機にキーワードを念じて写真を撮る。 自分の足でネタ探しに奔走する射命丸とは真逆のスタイル。
「でもなぁー、あいつの記事には
何か不思議な魅力があるのよねー」  
口では散々に罵り合う仲ではあるが、はたても射命丸の腕は認めていたりする。   「あんな主観混じりで出鱈目な記事、最低よ。
でもオリジナリティだけはある……」  
そんな射命丸の秘密を探るべく、はたてはライバルをストーキングするのだった。