「イッツ! ルナティックターイム!」
地獄の妖精であるクラウンピースは、
地獄産とは思えないカラフルな衣装を纏い、松明を掲げて宣言する。
「さぁ妖精のみんな! いくよ!」
とある無名の存在により、生命力の塊として純化した妖精たちと、それを率いるクラウンピース。
ただでさえ地獄の上位者に数えられているのに、
純化したおかげで、その能力は更に強力なモノへと変化していた。
ほかの妖精たちと、月の表面ではしゃぎまわる姿はとても愛らしいのだが、
規格外にして圧倒的な力の奔流はとどまることを知らない。
「あたいらは生命の象徴!
月のヤツらには止められないのさ!きゃははは!」
松明を振り、周囲に弾幕が次々と生み出される。
「さぁさぁさぁ!
もっともーっとスピードを上げていこうよ!」
連弾に次ぐ連弾、息吐く間もない弾幕は逃げる道すら埋め尽くし、
トドメといわんばかりの獄符が、さらに爆発的な弾幕を降り注がせる。
「あたい、この戦いが終わったら
……終わったら……あれ? 何するんだっけ?」
しかしながら遊びを終えたあとに何があるのか、などはまったく考えない妖精らしさもあるのだった。