ルナサ・プリズムリバーは曲がっていることが大嫌いだ。 それは彼女の真面目さの表れであり、何より、三姉妹の中で最も真摯な少女であることの証明である。   「私はメルランみたいに
ファンに明るく振舞えないし、
 リリカみたいに要領よく程々に
頑張ったりする事もできない。
 よく騙されるし、性格も明るくない。……でも、
楽団のことを誰よりも考えている自負はある」
事実、ルナサは三姉妹の中で、
誰よりも楽団のライブ運営のことを気にかけている。
たとえば、ムードメーカー、ライブの花形であるメルランをどうやって目立たせるか。 たとえば、音色の調整役、ライブの要であるリリカの旋律をどうやって輝かせるか。 自分が目立つ必要はない。ライブが成功する方法を最優先で考える。 それこそが、ルナサ・プリズムリバーのリーダーとしての役回りだ。   「もちろん、自分の演奏だって真面目にやる。
裏方はあくまでもリーダーとしての仕事だから。
 楽団のいち演奏者として、
ヴァイオリンの音色を響かせるのは当然だよ」
「私の音色で、
ファンのみんなの心を穏やかにさせて、
 聴いてよかったって思わせる
……そんなライブにしてみせる」  
正々堂々、ライブのためにやれることはすべてやる。それがルナサの流儀である。