// BOM card_100_162_00,2,49 START, SET_CARD_BG_IN,100162, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 怨霊とてめったに寄りつかぬ地底の屋敷、地霊殿。そこで古明地さとりは心穏やかに過ごす。 card_100_162_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 人、妖怪、怨霊――あらゆる者の心の声が聞こえてしまうさとりにとって card_100_162_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 素朴な動物たちと過ごす日々は、なににも代えがたい平穏――の、はずだったのだが。 card_100_162_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, ページをめくる静かな音が、静寂を切り取るように書斎に響く。不意に、その手が止まった。 card_100_162_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……お燐。そこにいられると、 card_100_162_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 新聞が読めません」 card_100_162_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 机の上に飛び乗ったのは、猫の姿のお燐。 card_100_162_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, にゃ? と主を一瞥。しかし、お燐はそこを居場所と定めたか、動こうともしない。 card_100_162_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ここがいい……ですか。 card_100_162_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, まったく、甘えん坊ですね、お燐は」 card_100_162_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, ため息を一つ。諦めて、お燐の背中を撫でる。と―― card_100_162_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あっ、さとり様。今のとこ、まだ見てないです」 card_100_162_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 肩にもたれるように、顔を出したのはお空。 card_100_162_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 「お空……あなた、文字が読めるんですか?」 card_100_162_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あんまり? でも、絵が描いてありますよ。 card_100_162_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, あっ、写真って言うんでしたっけ」 card_100_162_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_162_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_162_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 異なる要求に、やれやれ、と首を振ってから、ふっと笑みをこぼす。 card_100_162_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, ――静かなのは好きだが、賑やかなのが嫌いなわけじゃない。 card_100_162_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, “声”が聞こえすぎるさとりにとって、無邪気で素直な彼女たちの騒がしさは、 card_100_162_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, むしろ耳に心地いいのかもしれない。 card_100_162_00_37 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,