// BOM card_100_165_00,2,66 START, SET_CARD_BG_IN,100165, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 天人である天子から見れば、人里の人間たちが行う『焼き芋』なるものは食べ物には見えなかった。 card_100_165_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「こんな物が本当に美味しいのかしら……？ card_100_165_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 人間たちは凄く美味しそうに食べてたけど……」 card_100_165_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 落ち葉を集め、火を付け芋を焼く。 card_100_165_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 随分と貧乏くさい調理方法だが、落ち葉の清掃も含めた効率的なものらしい。 card_100_165_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, とは言え食にはうるさい天子。 card_100_165_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 食べてみて美味しくなかったら文句でも言ってやろう、などと考えながら芋を焼いていると、 card_100_165_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, だんだん周囲に心地よい香りが漂ってきたではないか。 card_100_165_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 「いい匂い……味付けもしてないただの芋なのに、 card_100_165_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, こんないい匂いがしてくるの？ card_100_165_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 　うう～ん。待ちきれないわね…… card_100_165_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, もっと火を強くしちゃおっと。 card_100_165_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 落ち葉をもっと増やして……こんな感じ？」 card_100_165_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 色々と火加減を調節していると、芋にはこんがりとした焼き色が付いていた。もう十分だろう。 card_100_165_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あつっ！？　あつつ……あつつ……。 card_100_165_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, おっ？　おおおっ！？　な、何よこれ……！？」 card_100_165_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 芋を手で半分に割ってみると、中から現れたのは黄金のように輝く美しい断面。 card_100_165_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 天子はその光景にはっと息を呑む。もう待ちきれない。熱さも忘れ、無我夢中で芋にかじりつく。 card_100_165_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 「はふ……ふー……。ん……！？　んんんんん！？ card_100_165_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, お、おおお美味しい～～～～～っ！！」 card_100_165_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, 「うそっ！？　何これ…… card_100_165_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 焼いただけの芋がこんなに美味しいなんて！！ card_100_165_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, 凄いわ！　大事件よ！」 card_100_165_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, 必死になって芋を食べ続ける天子。当然一本では飽き足らず、二本三本と手が伸びる。 card_100_165_00_47 SET_CARD_TEXT,1,1, それは彼女にとって至福の一時。なぜ人間たちが秋に感謝し、神を敬うのか分かった気がする。 card_100_165_00_48 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_165_00_49 SET_CARD_TEXT,1,1, 「とにかくしばらくは card_100_165_00_50 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_51 SET_CARD_TEXT,1,1, これを一日中食べ続けようっと！ card_100_165_00_52 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_165_00_53 SET_CARD_TEXT,1,1, んん～～っ！　今日は最高の一日ね！」 card_100_165_00_54 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,