// BOM card_100_176_00,2,59 START, SET_CARD_BG_IN,100176,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 静かな湖畔に佇む静葉。透き通った水面をのぞき見る彼女の表情は、どこか恍惚としていた。 card_100_176_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今年も来たわ、秋が。 card_100_176_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 　秋は生命に豊かさを与える季節ときであり、 card_100_176_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 生命が終わりに近づいていく季節とき……」 card_100_176_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 水面に落ちてくる枯れ葉を見つめ、ひとり呟く。 card_100_176_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 秋の到来は確かに待ち遠しい。しかし、秋の終わりも趣があって悪くない、と彼女は頬を緩ませる。 card_100_176_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 「染まる木々、静かな湖畔、 card_100_176_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 水面に浮かぶ、楓の葉。 card_100_176_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, 　秋……それは一年の夕暮れ。空が黄昏るとき」 card_100_176_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 詩的な言葉を呟きながら、湖畔に足を浸し、物思いに耽る静葉。 card_100_176_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, この時間は彼女自身、誰にも見られたくない大事な時間だと思っていた。 card_100_176_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, もしこの姿を誰かに見られたとしたら、彼女は身体ごと綺麗さっぱり消えてしまうかもしれない。 card_100_176_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, そんな事を思うくらいに。 card_100_176_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……ひゃっ！？　だ、誰……！？」 card_100_176_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 静葉の背後で木々がカサカサと動き、彼女は身構えた。 card_100_176_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 「この姿を誰かに見られるなんて、 card_100_176_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, 　このまま消えてしまいたい……。 card_100_176_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 誰なの……？　消える前に、姿を見せて……」 card_100_176_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, 謎の影に向かってそう呼びかけると、落ち葉の中から小さなネズミが一匹、姿を見せる。 card_100_176_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ネズ、ミ……。　そっか。あなたは、 card_100_176_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, これから冬眠の準備をしていたのね」 card_100_176_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_176_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, 小さな木の実を一生懸命に持って、よたよたと歩くネズミ。 card_100_176_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 「眠るのに良い場所を教えてあげましょう」 card_100_176_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_176_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, 静葉は優しくそう語ると、ネズミをそっと抱え森の奥へと静かに消えていった……。 card_100_176_00_47 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,