// BOM card_100_213_00,2,69 START, SET_CARD_BG_IN,100213,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 青空に白雲。快晴、気持ちの良い風が吹くシロツメクサの咲く花畑に三人の少女がいた。 card_100_213_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「紫様、藍様。きらきらぽかぽかした日のお外は card_100_213_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, お日様の香りがして気持ちいいですね！」 card_100_213_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, ぱたりと狐耳を傾けたのは橙の主のひとり、黄金色の立派な九本の尻尾をした妖狐の藍であった。 card_100_213_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 「橙。それは違うぞ。 card_100_213_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 太陽から香りがすることはない」 card_100_213_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……ええ、じゃあどこからするんでしょう？」 card_100_213_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, ふたりのやり取りを見て、スキマ妖怪はころころと笑う。 card_100_213_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, 「橙はなにも間違ってなんかいないわ。 card_100_213_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, お日様の光はね、特別な香りがするものなのよ」 card_100_213_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 紫と藍がそれぞれ違う意見を言ったため、化け猫の少女は困ってしまい、ふたりの顔を伺った。 card_100_213_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……いや、その。それは間違いであって、 card_100_213_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 実際は太陽によって温められた物が――」 card_100_213_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 「頭が固いわよぉ、藍。 card_100_213_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, それも含めて、お日様の香りということなのよ」 card_100_213_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 扇子で口元を隠しながら屁理屈を言ってくる主に、藍は困ったように首をかしげる。 card_100_213_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, 「難しく考える必要はないわ。天気のいい日は card_100_213_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, お日様の香りがする。それでいいじゃない」 card_100_213_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 答えをはぐらかせた紫は野原にえいと寝転がる、従者の狐は眉をしかめ、猫は目を輝かせた。 card_100_213_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ほらほら、藍も橙も、遠慮しない遠慮しない。 card_100_213_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 草花の絨毯、空は快晴、やることはひとつだけよ」 card_100_213_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_47 SET_CARD_TEXT,1,1, 自分も真似していいかと健気に橙は藍に視線で問いかけるが、藍はとんでもないと首を振っていた。 card_100_213_00_48 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_49 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_50 SET_CARD_TEXT,1,1, 「藍もいじわるはやめて、３人で日向ぼっこよ」 card_100_213_00_51 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_52 SET_CARD_TEXT,1,1, 「いじわるなんてしておりません。 card_100_213_00_53 SET_CARD_TEXT,1,1, ……はぁ、服の洗濯はご自分でお願いしますよ」 card_100_213_00_54 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_213_00_55 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_213_00_56 SET_CARD_TEXT,1,1, 化け猫・九尾の狐・幻想郷の賢者という、変わった家族はそうして日向ぼっこを楽しみ始めた。 card_100_213_00_57 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,