// BOM card_100_222_00,2,62 START, SET_CARD_BG_IN,100222, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, かつて幻想郷を騒がせた依神姉妹の妹のほう、疫病神の女苑はご機嫌な様子で人里を歩いていた。 card_100_222_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、ただ歩いているわけではない。彼女は鋭い眼力で人間の里の店の品揃えを見定めている。 card_100_222_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 「こういうところには card_100_222_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 掘り出し物があったりするのよね~!」 card_100_222_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼女は決して金目のものには目を向けない。一見普通の物品と思えるものばかり手に取っていく。 card_100_222_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 店主がいくら品を褒めたり、女苑に対してお世辞を言おうとも、彼女の耳には届いていない。 card_100_222_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 女苑の目的はただ一つ。安くて長く使える物を見つける……ただそれだけなのだから。 card_100_222_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ちょっとうるさいわよ! そんなこと card_100_222_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 言ったって、私は騙されないわ! card_100_222_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 目先の利益しか見てないような奴は card_100_222_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, ……こうしてあげる♪」 card_100_222_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 女苑が扇子を振った瞬間、高価な品々の値札に書かれた金額がどんどん下がっていく。 card_100_222_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, それを見ていた店主は目を丸くするが、女苑は決して種を明かさない。 card_100_222_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 周りの客たちは、これ幸いにと商品に手を伸ばし始めた。 card_100_222_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 「オーホッホッホ! 良かったじゃない、 card_100_222_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 大繁盛よ~! お礼なんていらないわ! card_100_222_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, ただ、詐欺まがいの商売もほどほどにして card_100_222_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, おきなさいね。疫病神に取りつかれちゃうわよ?」 card_100_222_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 何か言いたげな店主の姿が人の波に飲み込まれる。その隙に、女苑は違う店へと移動を開始。 card_100_222_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, 「結局、さっきの店では見つけられなかったけど card_100_222_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, ……今度こそ見つかるといいなぁ」 card_100_222_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼女の目的は、貧乏性の姉が喜びそうな便利で長持ちな一品。 card_100_222_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, 依神女苑が必要としない、路傍の石のような価値のほとんどない無個性な商品だ。 card_100_222_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ったく……この私をここまで苦労させるだなんて card_100_222_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, 本当にだめ……いや、手のかかる姉さんだわ」 card_100_222_00_47 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_222_00_48 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_222_00_49 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、彼女とのこういう関係も悪くはない。女苑の緩んだ頬は、確かにそう言っていた。 card_100_222_00_50 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,