// BOM
card_100_234_00,2,50
START,
SET_CARD_BG_IN,100234,
SET_BGM,7,
MAIN_UI_OFF,1,
FADE_IN,500,0,
WAIT_SEC,1000,
SET_CARD_TEXT,1,1,
霊夢と鬼たちの激しい弾幕勝負を見た後、針妙丸は真っ赤な夕日を見つつ物思いにふけっていた。
card_100_234_00_1
SET_CARD_TEXT,1,1,
かつて天邪鬼に騙され、犯した小人族の過ち――。
card_100_234_00_2
SET_CARD_TEXT,1,1,
弱者が見捨てられない楽園を作るため幻想郷に挑んだ、愚かな過去を思い出す。
card_100_234_00_3
SET_CARD_TEXT,1,1,
打ち出の小槌の魔力を使い、多くの妖怪を巻き込んだ。幻想郷に下剋上を突きつけたあの頃。
card_100_234_00_4
SET_CARD_TEXT,1,1,
針妙丸は嘘の歴史、小人族の屈辱。それを与えたのが幻想郷の妖怪たちだと天邪鬼から聞かされた。
card_100_234_00_5
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_6
SET_CARD_TEXT,1,1,
「さあ、弱者が見捨てられない楽園を築くのだ!」
card_100_234_00_7
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_8
SET_CARD_TEXT,1,1,
嘘を吹き込まれたとは知らずに、針妙丸はそれを信じてしまう。
card_100_234_00_9
SET_CARD_TEXT,1,1,
そして、復讐をするために打ち出の小槌を振るった。それがどんな代償を払うのかを知らずに……。
card_100_234_00_10
SET_CARD_TEXT,1,1,
沈みゆく夕日に、逆さまになった輝針城が蜃気楼のように重なった。
card_100_234_00_11
SET_CARD_TEXT,1,1,
そこには、あの時一緒に異変を起こした、ここには居ないはずの天邪鬼の姿が垣間見えた気がした。
card_100_234_00_12
SET_CARD_TEXT,1,1,
幻が優しく微笑み、ささやく。
card_100_234_00_13
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_14
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_15
SET_CARD_TEXT,1,1,
「姫。また面白いことをしませんか? 一緒に。
card_100_234_00_16
SET_CARD_TEXT,1,1,
貴方の、貴方のその小槌の力があれば、
card_100_234_00_17
SET_CARD_TEXT,1,1,
私たちが負けるはずありません」
card_100_234_00_18
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_19
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_20
SET_CARD_TEXT,1,1,
そう言っているように見えた。針妙丸は唇を強く噛み締めて、輝針剣を強く握る。
card_100_234_00_21
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_22
SET_CARD_TEXT,1,1,
「……そんな顔で笑う正邪は、もういないよ。
card_100_234_00_23
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_24
SET_CARD_TEXT,1,1,
あいつはもっと、ぐちゃぐちゃに笑うんだ」
card_100_234_00_25
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_26
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_27
SET_CARD_TEXT,1,1,
何かを決意したかのように俯く針妙丸。それを受け、夕暮れに浮かぶ天邪鬼はやれやれと首を振った。
card_100_234_00_28
SET_CARD_TEXT,1,1,
彼女は針妙丸の真剣な表情を見て残念そうな顔をすると、輝針城とともに消えていった。
card_100_234_00_29
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_30
SET_CARD_TEXT,1,1,
「私は、これで良かったと思うよ。
card_100_234_00_31
SET_CARD_TEXT,1,1,
いつかあいつが素直になれたら……
card_100_234_00_32
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_33
SET_CARD_TEXT,1,1,
一緒に謝ってあげるからねー!」
card_100_234_00_34
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_35
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_234_00_36
SET_CARD_TEXT,1,1,
再び叫んだ針妙丸は、沈みゆく夕日を見つめたまま思いを馳せた。
card_100_234_00_37
SET_CARD_TEXT,1,1,
いつかまた、一緒に幻想郷で面白いことをする日を夢想しながら――。
card_100_234_00_38
WAIT_TOUCH,
SKIP_POS,
FADE_OUT,500,
STOP_BGM,
WAIT_SEC,2000,
END,