// BOM card_100_236_00,2,60 START, SET_CARD_BG_IN,100236, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 永遠亭の居間で鈴仙がひとり、何やら懸命に梱包作業に勤しんでいる。 card_100_236_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, いつもの薬包とは違う。可愛らしい包装紙で箱を包んでいるようだ。 card_100_236_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, さらには色鮮やかなリボンまで結ぶと、鈴仙は満足そうに微笑んだ。 card_100_236_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 「師匠の手伝いで包装するのには慣れてるけど、 card_100_236_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, むしろ中身のチョコを作るほうが大変ね……」 card_100_236_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼女は今、鈴奈庵の外来本で仕入れた外の世界の文化――バレンタインの準備をしていた。 card_100_236_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, まったく経験のなかった鈴仙だが、それがどういう催しなのかはある程度説明された。 card_100_236_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, いわく、日頃お世話になっている人たちに、感謝の気持ちを込めてチョコレートを渡す日らしい。 card_100_236_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 「外の世界の人って、面白いことを考えるわよね。 card_100_236_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, わざわざお菓子で感謝を伝えるだなんて。 card_100_236_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, まあ、直接お礼を言うのって、ちょっと card_100_236_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, 照れくさいところもあるもんね……あはは」 card_100_236_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 師匠である永琳と主人の輝夜はもちろん、腐れ縁のてゐ、そして竹林の案内人である妹紅。 card_100_236_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, ついでに霊夢や魔理沙にも渡してあげようと、ひとつひとつ丁寧に梱包していく。 card_100_236_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 渡す相手によって一工夫を入れるところは、さすがは永琳の一番弟子といったところか。 card_100_236_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 「こっちは薬を買いに来てくれた人たちに渡す用、 card_100_236_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, こっちは子ども達に配る用……」 card_100_236_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 薬を売るために里に行ったとき、“義理”と人情でチョコレートを渡す用の準備も抜かりない。 card_100_236_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あとは……こっちがてゐの分っと。 card_100_236_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, ふふふっ、いつもやってくれるお返しよ」 card_100_236_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, そう言いながら取り出したのは、禍々しい匂いを放つチョコレート。 card_100_236_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, いつもイタズラをされている仕返しにと、てゐに渡すものには唐辛子をふんだんに使用してある。 card_100_236_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 「バレンタインで伝えるのは、 card_100_236_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, 何も感謝だけじゃなくてもいいわよね?」 card_100_236_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_236_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_236_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, みんなの喜ぶ顔、てゐの慌てふためく顔を思い浮かべながら、 card_100_236_00_47 SET_CARD_TEXT,1,1, 鈴仙はひとつひとつ丁寧に、チョコレートにリボンを結ぶのだった。 card_100_236_00_48 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,