// BOM card_100_237_00,2,68 START, SET_CARD_BG_IN,100237, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 地上には、天界にはない刺激が数えきれないほど存在する。 card_100_237_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ずっと地上にいたいけど、さすがに衣玖が card_100_237_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 許してくれなさそうだし……はぁ、残念だわ」 card_100_237_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 天子は溜息を零す……が、それも一瞬のこと。すぐに覇気を取り戻した。 card_100_237_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 「それにしても、 card_100_237_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 本当に幸せな時間だったなあ……」 card_100_237_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 蘇るのは、地上の友人たちと過ごした楽しい時間。 card_100_237_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, そして、その時間が確かに存在したことを示すように、 card_100_237_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼女の手には、甘い香りを放つチョコレートが握られていた。 card_100_237_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 「確か、紫苑の手作りチョコレートとか card_100_237_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 言っていたっけ。 card_100_237_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 形は歪だけど、味はどうかしら？」 card_100_237_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, いかにも貧乏神が用意したらしい貧相な包みに入ったチョコレート。 card_100_237_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、少なくとも比那名居天子にとっては、それは世界でたったひとつの大事な宝物だった。 card_100_237_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 「天界じゃあこんなものは card_100_237_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 絶対に手に入らないわね。 card_100_237_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, むしろその場で捨てられそうだわ」 card_100_237_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 天子はチョコレートの包みを開き、口の中へ放り込んだ。 card_100_237_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, 「んー……やはりパンチが効いている。 card_100_237_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, 悪くないわね。 card_100_237_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, あの子、意外と料理が上手いじゃない」 card_100_237_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 紫苑の作ったチョコには、通常の三倍以上の砂糖が使われている。 card_100_237_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, しかも、貧乏神が作ったチョコレートが無害なわけはなく、 card_100_237_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, それを食べた他の人間は、軒並み酷い中毒症状を起こした。 card_100_237_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, 「また作ってもらいましょう。 card_100_237_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_47 SET_CARD_TEXT,1,1, ……次も一緒に作ろうかしら。 card_100_237_00_48 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_49 SET_CARD_TEXT,1,1, 私のお手製チョコレートで頬を落とす、 card_100_237_00_50 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_51 SET_CARD_TEXT,1,1, あの子の姿を見てみたいし」 card_100_237_00_52 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_237_00_53 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_237_00_54 SET_CARD_TEXT,1,1, 地上にいられる時間は限られている。 card_100_237_00_55 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、その時間のことを考えるだけでも、毎日が楽しくなるような気がする天子なのだった。 card_100_237_00_56 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,