// BOM card_100_240_00,2,56 START, SET_CARD_BG_IN,100240, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, ここは最凶最悪の姉妹の仮住まい。質素で少々古ぼけてはいるが、ふたりは幸せそうに暮らしている。 card_100_240_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ちょっと、姉さん！　邪魔しないでくれる！？」 card_100_240_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, ……幸せそうに、暮らしている……はずだが、今日は何やら様子がおかしい。 card_100_240_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 「えー、いいじゃん。女苑のケチー。 card_100_240_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 一口ちょうだいよ～！」 card_100_240_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 台所で質素な割烹着に身を包んだ女苑は、泣きついてくる紫苑を足蹴にする。 card_100_240_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 「もう見ちゃダメ！ card_100_240_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, 完成するまで絶対に見ちゃダメだから！！」 card_100_240_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 女苑はどうにか紫苑を台所から追い払うと、借りてきたレシピ本を開く。 card_100_240_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, 今から作る料理は、外の世界の文化――バレンタインのチョコレートだ。 card_100_240_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 「完成するまでは何がなんでも card_100_240_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 姉さんにバレるわけにはいかない！」 card_100_240_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, バレンタインは「素直になれる日」だと霊夢たちから聞いていた女苑。 card_100_240_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 普段、何かと姉にきつく当たりながらも、そのことを申し訳なく感じている彼女は、 card_100_240_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, そんな特別な日くらいはと、チョコレート作りに励む。 card_100_240_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ねえ、一欠片だけでいいから～！ card_100_240_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, ちょっとでいいからさ～！」 card_100_240_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, 「まったく、姉さんったら諦めが悪いんだから…… card_100_240_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, えーっと？　まずはチョコレートを――」 card_100_240_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 紫苑をいなしながら、気持ちを込めてリズムよく、チョコを刻む。 card_100_240_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 次にカチャカチャと音を立てて、塊が無くなるまで綺麗に溶かしていく。 card_100_240_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, 台所や割烹着にチョコレートが飛び散り、決して手際がよいわけではなかったが、ただ一心不乱に。 card_100_240_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, そんな真剣な女苑の背中を、紫苑は嬉しそうに、ただ黙って見つめるのだった。 card_100_240_00_44 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,