// BOM card_100_240_01,2,65 START, SET_CARD_BG_IN,100240, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 「出来た～？　ねえ、出来たら味見させてよ～！ card_100_240_01_2 SET_CARD_TEXT,1,1, ねえってば～！」 card_100_240_01_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_4 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 紫苑の声が背後から近づいてくる。今姉に見られるのはマズイ。 card_100_240_01_6 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ちょっと黙ってて！　今、大事なところだから！ card_100_240_01_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 失敗したら味見も出来ないよ！？」 card_100_240_01_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 「そうなの！？　わかった！ card_100_240_01_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 静かに待ってる！！」 card_100_240_01_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_15 SET_CARD_TEXT,1,1, 声が離れていくのがわかる。これで集中して、仕上げが出来る。 card_100_240_01_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 「…………とはいえ、こんな急に card_100_240_01_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_19 SET_CARD_TEXT,1,1, 静かになられても、やりにくいんだけどなあ」 card_100_240_01_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 静かに待ってろと言ったのは自分だが、普段が賑やかなだけに調子が狂う。 card_100_240_01_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 「えっと、次は……溶かしたチョコを card_100_240_01_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 型に流し込んでっと……」 card_100_240_01_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 溶かしたチョコレートを、そっとゆっくり、型に流し込んでいく。 card_100_240_01_30 SET_CARD_TEXT,1,1, 完成が近づくにつれ、緊張も高まる。 card_100_240_01_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 自分はこれから姉に素直な気持ちを伝えるのだと思うと、女苑の手は震えた。 card_100_240_01_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 「こんな感じかな？ card_100_240_01_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_35 SET_CARD_TEXT,1,1, もうちょっと入れたほうがいい？ card_100_240_01_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_37 SET_CARD_TEXT,1,1, んー……きっと、いっぱい入れたほうが card_100_240_01_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_39 SET_CARD_TEXT,1,1, 姉さんも嬉しいわよ、うん！」 card_100_240_01_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_41 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_42 SET_CARD_TEXT,1,1, 紫苑の喜ぶ姿を想像して、女苑はレシピ本に書かれている分量よりも多く流し込む。 card_100_240_01_43 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 「よーし、後はこぼさないように焼くだけね！ card_100_240_01_45 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_46 SET_CARD_TEXT,1,1, 意外と簡単じゃないの！」 card_100_240_01_47 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_240_01_48 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_240_01_49 SET_CARD_TEXT,1,1, 姉は喜んでくれるだろうか。自分は素直に感謝を伝えられるだろうか。 card_100_240_01_50 SET_CARD_TEXT,1,1, 期待と緊張が、色濃くなる。 card_100_240_01_51 SET_CARD_TEXT,1,1, 女苑は、じっくりと焼かれていくチョコレートをぼんやり眺めながら、 card_100_240_01_52 SET_CARD_TEXT,1,1, 早く焼けてほしいような、ほしくないような、そんな不思議な気持ちになった。 card_100_240_01_53 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,