// BOM card_100_242_01,2,70 START, SET_CARD_BG_IN,100242, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 「はぁ。とても気持ち良かったわ。 card_100_242_01_1 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_2 SET_CARD_TEXT,1,1, たくさんの厄を集められて、私はとっても幸せよ」 card_100_242_01_3 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_4 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 一通り厄を集め終えた雛は、いつもより調子の良さそうな顔を浮かべてニッコリと笑ってみせる。 card_100_242_01_6 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_7 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 「私も人形を売っていっぱい稼げたから満足だよ。 card_100_242_01_9 SET_CARD_TEXT,1,1, でもこれ、別に毎日やってもいいんじゃない?」 card_100_242_01_10 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 雛の集めた厄の影響を受けないよう、恐る恐る距離を取りつつ考えを述べるにとり。 card_100_242_01_13 SET_CARD_TEXT,1,1, どうやらにとりは雛の厄集めを本格的な商売として、年に一度ではなく継続的に続けたいらしい。 card_100_242_01_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_15 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ダメよ。 card_100_242_01_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 厄っていうのは安売りするものじゃないの。 card_100_242_01_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_19 SET_CARD_TEXT,1,1, たまに厄が祓われるからこそ人は喜ぶの」 card_100_242_01_20 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 「うーん……真面目だなぁ。 card_100_242_01_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 厄が毎日祓われたほうが、 card_100_242_01_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 人間たちも喜ぶし、私の財布も潤うのに」 card_100_242_01_24 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 雛の言葉に首を傾げるにとりに対し、雛はいつになく真面目な顔を浮かべてこう語る。 card_100_242_01_27 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 「厄がなくて毎日が幸福だとしたら、人間たちは card_100_242_01_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 素直に幸福を喜べなくなるわ。それは不幸よ」 card_100_242_01_32 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 「なるほど……厄がないとそもそも card_100_242_01_34 SET_CARD_TEXT,1,1, ありがたみを感じなくなっちゃうのか。 card_100_242_01_35 SET_CARD_TEXT,1,1, それもそうかもしれない」 card_100_242_01_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_37 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_38 SET_CARD_TEXT,1,1, 雛の言葉に納得した様子でにとりは頷く。元来、人間というのはわがままな生き物だ。 card_100_242_01_39 SET_CARD_TEXT,1,1, ありがたみを感じなくなれば、そもそも神様を敬ったりしなくなってしまう。特に厄神様なんて。 card_100_242_01_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 厄というのは、その名の通り扱いが厄介な代物だ。これをアテにして一稼ぎするのはなかなか難しい。 card_100_242_01_41 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_42 SET_CARD_TEXT,1,1, 「それに、私は厄集めで card_100_242_01_43 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_44 SET_CARD_TEXT,1,1, 儲けるつもりなんてないわ。 card_100_242_01_45 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_46 SET_CARD_TEXT,1,1, 厄集めは私にとって大切な行為なの」 card_100_242_01_47 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_48 SET_CARD_TEXT,1,1, 集めた厄に身を任せながら、雛はうっとりとした表情で怪しく微笑む。そんな彼女を見て、 card_100_242_01_49 SET_CARD_TEXT,1,1, にとりは改めて雛の厄神様としての恐ろしさを垣間見た気がした。やっぱり厄は厄介なものだ。 card_100_242_01_50 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_51 SET_CARD_TEXT,1,1, 「さて、後はこの集めた厄を card_100_242_01_52 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_53 SET_CARD_TEXT,1,1, 神々へ送らないといけないわ。 card_100_242_01_54 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_242_01_55 SET_CARD_TEXT,1,1, これから忙しくなるわね……!」 card_100_242_01_56 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_242_01_57 SET_CARD_TEXT,1,1, 雛は再びくるくると舞い踊りながら、にとりの元を離れていった。それも、とびきりの笑顔で。 card_100_242_01_58 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,