// BOM card_100_244_00,2,42 START, SET_CARD_BG_IN,100244, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 人と妖怪が暮らす幻想郷だが、基本的に妖怪は人間の里には、むやみに近づかない。 card_100_244_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 下手に妖怪が里を闊歩すれば騒ぎになるし、 card_100_244_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 事を起こして博麗の巫女に見つかれば、どんな目に遭あうかわからない。 card_100_244_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_244_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 好き好んで危険を冒す者はそうそういないが、中には人間に紛れ、ひっそりと里で生活する者もいる。 card_100_244_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 赤蛮奇――ろくろ首の妖怪である彼女もまた、そんな変わり者のひとりだ。 card_100_244_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_244_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 人間と敵対するつもりも慣れあうつもりもない、ただ静かに暮らしたいだけ。 card_100_244_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, それが、赤蛮奇のささやかな願いだったのだが…… card_100_244_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_244_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 「っ……! どうして私がこんな格好で、 card_100_244_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_244_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, こんなことしなきゃならないんだ……!」 card_100_244_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_244_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_244_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, いつもクールな赤蛮奇。しかし今、彼女はエプロンを身に着けて給仕の仕事をさせられていた。 card_100_244_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 他人に興味を示さず、極力関わろうとせずに生きようとも、長く里に住んでいれば縁も生まれる。 card_100_244_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, ――店員が倒れちゃって、お店が回らないんです! 助けてください! card_100_244_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 独りを好む彼女とて、馴染みの甘味処の娘に頼まれて即座に断れるほど、薄情者ではない。 card_100_244_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_244_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 気づけば着慣れぬエプロン姿。幸いにも、あるいは折悪くも、店はいつにない大繁盛。 card_100_244_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_244_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今度はそっち!? い、今行く……! card_100_244_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, ……こんな姿、影狼やわかさぎ姫に card_100_244_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_244_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 見られでもしたら……」 card_100_244_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_244_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_244_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, それにしても、この店はこんなに繁盛していただろうか……あまりに多い客に、赤蛮奇は首を傾げる。 card_100_244_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 慣れない新米給仕の恥じらう姿が評判になり、かえって客が増えていたことを、彼女はまだ知らない。 card_100_244_00_30 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,