// BOM
card_100_246_00,2,66
START,
SET_CARD_BG_IN,100246,
SET_BGM,7,
MAIN_UI_OFF,1,
FADE_IN,500,0,
WAIT_SEC,1000,
SET_CARD_TEXT,1,1,
「あら? 貴方……相当な厄をその身に
card_100_246_00_1
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_2
SET_CARD_TEXT,1,1,
溜め込んでいるようね。見ればすぐにわかるわよ」
card_100_246_00_3
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_4
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_5
SET_CARD_TEXT,1,1,
とある山道で、重い荷物を背負った男に声をかけた少女。
card_100_246_00_6
SET_CARD_TEXT,1,1,
彼女は可憐な見た目に反して強大な力を持っている。
card_100_246_00_7
SET_CARD_TEXT,1,1,
人間が生きるだけで溜めこんでしまうその厄を、代わりに引き受け禊ぐ存在。
card_100_246_00_8
SET_CARD_TEXT,1,1,
鍵山雛は、厄神様だ。
card_100_246_00_9
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_10
SET_CARD_TEXT,1,1,
「あ、ちょっと! 待って!
card_100_246_00_11
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_12
SET_CARD_TEXT,1,1,
違うの、あなたに厄が溜まっているから……!
card_100_246_00_13
SET_CARD_TEXT,1,1,
それを引き受けようと……!」
card_100_246_00_14
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_15
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_16
SET_CARD_TEXT,1,1,
禍々しい厄を感じ取り、逃げ去ろうとする男。そしてそれを追いかける雛。
card_100_246_00_17
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_18
SET_CARD_TEXT,1,1,
「……また、逃げられてしまったわ。
card_100_246_00_19
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_20
SET_CARD_TEXT,1,1,
どうしてわかってもらえないのかしら」
card_100_246_00_21
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_22
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_23
SET_CARD_TEXT,1,1,
その背中は遠く離れていく。男の姿は見えなくなってしまった。
card_100_246_00_24
SET_CARD_TEXT,1,1,
名前に神とつくものの、厄神は妖怪であり、人間にとっては恐れを抱く対象でしかない。
card_100_246_00_25
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_26
SET_CARD_TEXT,1,1,
「でも、仕方ないわ。厄神の近くにいたら、
card_100_246_00_27
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_28
SET_CARD_TEXT,1,1,
より大きな災いに遭うと考えるのは、当然よね」
card_100_246_00_29
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_30
SET_CARD_TEXT,1,1,
厄神の周囲には溜まった厄が漂っており、近づいた者は何かしらの害を被ってしまう。
card_100_246_00_31
SET_CARD_TEXT,1,1,
厄が災いとなって、その身に大きな不幸が降りかかるのだ。
card_100_246_00_32
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_33
SET_CARD_TEXT,1,1,
「あの厄の大きさだと……近いうちに
card_100_246_00_34
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_35
SET_CARD_TEXT,1,1,
災難に見舞われるでしょうね。
card_100_246_00_36
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_37
SET_CARD_TEXT,1,1,
その前に、祓って引き受けてあげたかったのに」
card_100_246_00_38
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_39
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_40
SET_CARD_TEXT,1,1,
山を駆け下りた商人の男は、不意に草履の鼻緒が千切れて転び、
card_100_246_00_41
SET_CARD_TEXT,1,1,
運んでいた商品を粉々にしてしまった。
card_100_246_00_42
SET_CARD_TEXT,1,1,
――厄神様を見ちまった。あんなところで出会わなければ、こんな目に遭わずに済んだのによ。
card_100_246_00_43
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_44
SET_CARD_TEXT,1,1,
だが、男は知らない。
card_100_246_00_45
SET_CARD_TEXT,1,1,
もし、厄神と出会っていなければ、出会い頭に雛が男の厄の一部を引き受けていなければ。
card_100_246_00_46
SET_CARD_TEXT,1,1,
その先の山道が突然崩落し、命を落としていたかもしれなかったことを。
card_100_246_00_47
SET_CARD_TEXT,1,1,
出会うはずの不幸な運命の輪から抜け出したことを、その男は知らなかった。
card_100_246_00_48
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_49
SET_CARD_TEXT,1,1,
「……でも、早く見つけられて、本当に良かった」
card_100_246_00_50
SET_CARD_TEXT,1,1,
card_100_246_00_51
SET_CARD_TEXT,1,1,
「姿を見たなら不運が降りかかる」
card_100_246_00_52
SET_CARD_TEXT,1,1,
その不幸は厄神が先か、それとも降り積もった厄そのものが先か。
card_100_246_00_53
SET_CARD_TEXT,1,1,
鍵山雛は、厄神様だ。彼女は決して、不幸にはならない。
card_100_246_00_54
WAIT_TOUCH,
SKIP_POS,
FADE_OUT,500,
STOP_BGM,
WAIT_SEC,2000,
END,