音楽。時にそれは聴いた人の心を奪い、魅了する。
そんな音楽を存在の軸とする騒霊、プリズムリバー三姉妹の次女、
メルラン・プリズムリバーは今日も元気にトランペットを奏でていた。
「みんな元気が足りてないよー! 私の音楽で、
朝も夜も元気いっぱいにしてあげる!」
幻想郷に響く騒霊の音色は時に美しく、時に華やかで、そして時に寂しくも感じられる。
彼女たちの音色を聴いた者たちは、さまざまな形で心をかき乱される。
当然、そんな音楽を耳にした者たちは眠れるはずもなく――。
「ありゃりゃ。眠ってた妖精たちも起きちゃった。
でも、起きちゃったならしょうがない!
みんなで私の音楽を盛り上げて! 今日だけは、
私とみんなでプリズムリバー楽団だ!」
演奏の作法など分からない妖精たちだが、盛り上がれと言われたらその通りにするだけだ。
自由気ままに歌い、思うがままに踊り明かす。
どこからともなく湧いてくる活力で身体を動かし、メルランの音を色づけていく。
「あははっ。いいねいいね、そうこなくっちゃ!
後で疲れがドッと来るかもしれないけど、
そんなの関係なしに盛り上がっちゃおう!」
さあさあ、お代は不要。心ゆくまで参加型共同ライブを、どうぞご堪能あれ。