// BOM card_100_259_00,2,49 START, SET_CARD_BG_IN,100259,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 毘沙門天の代理というのは、とかく目立つ。 card_100_259_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 命蓮寺の外に出ただけで信者たちに囲まれる。それがおつかいともなるとなおさらだ。 card_100_259_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_259_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ふぅ……なんとか頼まれていた品は card_100_259_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 買い揃えられました。 card_100_259_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, ナズーリンに頼らずとも、私だって card_100_259_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, おつかいぐらいはひとりでこなせるのです」 card_100_259_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, お忍びの姿で人間の里に出かけた寅丸星。 card_100_259_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, なんとか自分の存在を気付かれずに済んだが、長居はできない。 card_100_259_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, よって、早々に人間の里を後にし、人気の少ない道を選んで命蓮寺へと帰ろうとしていたのだが……。 card_100_259_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_259_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 「なんと綺麗な桜なのでしょう。 card_100_259_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, こんなに素敵な出会いがあっては、 card_100_259_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, 花見をしなければ罰が当たりますね」 card_100_259_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 星は桜の木の下に座り込み、腹ごしらえのために買った桜餅を食べ始める。 card_100_259_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 幻想郷に咲く長い年月を生きた桜。それを眺めていると、過去のことがぼんやりと思い返された。 card_100_259_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, ただの妖怪であった星は、聖白蓮からの推薦により、毘沙門天の代理人となった。 card_100_259_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, その後、聖が封印され、長い苦労と悔恨の末、やっとの思いで彼女の封印を解くことに成功した。 card_100_259_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 皆の力によって手にした、ひと時の安寧。 card_100_259_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 毘沙門天の代理人である以前に、ただの妖怪である寅丸星として、 card_100_259_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 聖とともに歩めるこの旅路を、彼女は嬉しく思っている。 card_100_259_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_259_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今度、聖にもこの桜を見せてあげましょうか。 card_100_259_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, きっと、喜んでくれるはずです」 card_100_259_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_259_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_259_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, 長い時を刻んだ桜。 card_100_259_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, その花びらの美しさを眺めながら、星は口に広がる甘い味をひとり静かに楽しんだ。 card_100_259_00_37 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,