// BOM card_100_263_00,2,66 START, SET_CARD_BG_IN,100263, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 口にした事象が逆転するという、特殊な能力を持つ月の民――稀神サグメ。 card_100_263_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 下手に言葉を放てば、干渉した現実を本人の意思に関係なく歪めてしまう。 card_100_263_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, その能力が災いを起こさぬよう、彼女は日ごろから口数少なく過ごしている。 card_100_263_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、どうやら本日は違う様子だ。 card_100_263_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 夢の世界と呼ばれる亜空間で、彼女はかつての協力者との世間話に花を咲かせていた。 card_100_263_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あなたもすっかり丸くなりましたね。 card_100_263_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 月の民からも恐れられた舌禍の女神が、 card_100_263_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 今では見る影もないじゃないですか」 card_100_263_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 「みんなが、勝手に怖がっていただけでしょう。 card_100_263_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, ……私は、今も昔も、変わらないわ」 card_100_263_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 「そうですかねえ。私からしてみれば、 card_100_263_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 今のサグメさんは角が取れた感じに見えますが」 card_100_263_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……私、そんなに刺々しく見えていたの? card_100_263_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, これでも、愛想はよくしていたつもりなのだけど」 card_100_263_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 「失礼を承知で言わせてもらいますが、 card_100_263_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 正気ですか? card_100_263_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, これ以上ないってぐらいに不愛想でしたよ」 card_100_263_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 夢の世界の管理人――ドレミー・スイートの歯に衣着せぬ物言いに、 card_100_263_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, サグメは割と本気でショックを受ける。 card_100_263_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, サグメとしては、自分が言葉を発せない分、 card_100_263_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, それ以外の点で好意的に見てもらえるように振舞っていたつもりだった。 card_100_263_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、どうやらその努力は通じていなかったようだ。 card_100_263_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, 「まあ、でも、仕方がないんじゃないですか? card_100_263_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, 能力のせいでバイアスが card_100_263_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, かかっていると思いますし」 card_100_263_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_40 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_41 SET_CARD_TEXT,1,1, 寡黙なサグメは、端から見れば何を考えているのか分からない。 card_100_263_00_42 SET_CARD_TEXT,1,1, その上、制御不能の恐ろしい能力を持っているのだから、恐れられないはずがない。 card_100_263_00_43 SET_CARD_TEXT,1,1, いくら愛想よく振舞ったところで、根底にある恐怖が払拭されることはないのだ。 card_100_263_00_44 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_45 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……いっそのこと、 card_100_263_00_46 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_47 SET_CARD_TEXT,1,1, 今後は好き勝手に喋ってみようかしら」 card_100_263_00_48 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_49 SET_CARD_TEXT,1,1, 「下手したら世界が滅亡しちゃうので、 card_100_263_00_50 SET_CARD_TEXT,1,1, 絶対にやめてくださいね」 card_100_263_00_51 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_263_00_52 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_263_00_53 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼女のおちゃめな一面を知るドレミーは、すかさずそう指摘するのだった。 card_100_263_00_54 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,