// BOM card_100_271_00,2,45 START, SET_CARD_BG_IN,100271, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 鶏たちの様子がおかしいことに久侘歌が気づいたのは、彼らがざわめき始めてからだった。 card_100_271_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ど、どうしたんですか!?」 card_100_271_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 疑問の声を上げる久侘歌を無視し、忙せわしなく走り回り続ける鶏たち。 card_100_271_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, どう考えても、いつもと様子が違う。何かを恐れるかのように、どこかそわそわしている。 card_100_271_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 「これはまさか…… card_100_271_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_271_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 鶏たちが、異変の気配を察知している……?」 card_100_271_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_271_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 動物は周囲の変化に敏感な存在だ。起きようとしている異変の気配に気づいてもおかしくはない。 card_100_271_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_271_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 「と、とりあえず、みんなを落ち着かせなきゃ。 card_100_271_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_271_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 落ち着いて、落ち着いてくださーい」 card_100_271_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_271_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, なだめようと近付くと、音や人の気配に驚いた鶏が「こけー!」と叫び始めた。 card_100_271_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 突然の声に驚いた久侘歌は、体を強張こわばらせる。動けなくなった久侘歌の横を鶏たちが駆けていく。 card_100_271_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ま、待って! どこに行くの!?」 card_100_271_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_271_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 我に返った彼女は、思い思いの方向に走り去る鶏たちを慌てて追いかけた。 card_100_271_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 鶏が野に放たれてしまえば、妖怪に食べられても不思議ではない。 card_100_271_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 人間たちに捕まれば、最悪の場合、お肉に加工されて売られてしまう可能性だってある。 card_100_271_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 保護するために追いかける久侘歌。そうとも知らず、逃げ惑う鶏たち。 card_100_271_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, 「お願い、止まって、止まってー! コケー!」 card_100_271_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_271_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 『コケー!』 card_100_271_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, ばたばたと走り回る中で発せられた鳴き声は、妖怪の山に高らかに木霊こだました。 card_100_271_00_33 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,