// BOM card_100_278_00,2,51 START, SET_CARD_BG_IN,100278, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 人間より長き歴史を生き、独自の社会を築き上げてきた妖怪たち。 card_100_278_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 人ならざる者たちの住む地は、いつしか『妖怪の山』と呼ばれるようになった。 card_100_278_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼の者たちは仲間意識が強く、そして排他的。一切の侵入者すら許さない――それほどまでに徹底的。 card_100_278_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, そんな彼らの領域に、外部の者が立ち入らないかを監視するのは、白狼天狗の役割だった。 card_100_278_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_278_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今日も侵入者がいる気配はなし。 card_100_278_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, 連日異常がないというのも、 card_100_278_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 平和すぎて退屈ですね」 card_100_278_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 白狼天狗のひとり、犬走椛は千里眼という持ち前の能力で、 card_100_278_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 妖怪の山全域を監視する任を負っている。 card_100_278_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 生真面目な彼女はサボらず毎日監視を続けているが、最近は仕事に集中できないことも少なくない。 card_100_278_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, だが、彼女のことを誰が責められようか。 card_100_278_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, こうも平和が続けば欠伸あくびのひとつぐらいこぼれるというもの。 card_100_278_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, むしろ、誰に言われるでもなく、真面目に巡回を続けていることを褒めてやるべきである。 card_100_278_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_278_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 「どうせ何も起きませんし、 card_100_278_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, ちょっと休憩しようかな」 card_100_278_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_278_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 木の枝の上に飛び乗り、武器を幹に立てかけて、足をぶらぶら揺らす椛。 card_100_278_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 妖怪の山を包み込むように咲いた桜を眺めていると、小動物たちが駆け寄ってきた。 card_100_278_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あなたたちも一休みしに来たのですか? card_100_278_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, ……ふふっ。では、一緒に休憩しましょうか」 card_100_278_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_278_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 小さな小さなお客様。可愛い可愛い彼らは、花見のお供にするには打ってつけの存在だ。 card_100_278_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_278_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今日も平和で問題なし。こんなことなら、 card_100_278_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, お酒のひとつでも持ってくればよかったなぁ」 card_100_278_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_278_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_278_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, 白狼天狗は今日も妖怪の山を監視する。退屈で平和な日常を守るために――。 card_100_278_00_39 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,