// BOM card_100_293_01,2,53 START, SET_CARD_BG_IN,100293, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 「あなたも寒さに弱いのね? card_100_293_01_1 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_2 SET_CARD_TEXT,1,1, ふふっ、私とお揃いだわ!」 card_100_293_01_3 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_293_01_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 「私も同じ虫だもの。 card_100_293_01_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 寒さには弱いし、殺虫剤にも当然弱いわ」 card_100_293_01_6 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_293_01_7 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 同じ虫同士、通じ合うものがあるのか、二人が打ち解けるのにそう時間はかからなかった。 card_100_293_01_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 虫の弱さや、夜に飛ぶ楽しさを語り合うだけで、自然と距離が近づいていく。 card_100_293_01_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 二人はしばらく時間を忘れて、夜間飛行を楽しんでいたが、 card_100_293_01_12 SET_CARD_TEXT,1,1, その途中で、リグルはふと、ラルバが月を見て止まっていることに気づいた。 card_100_293_01_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 月を見上げるラルバの顔は、先ほどまでとは打って変わって、真面目色。 card_100_293_01_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 何かを警戒するように――もしくは、何かを待っているかのように。 card_100_293_01_15 SET_CARD_TEXT,1,1, ラルバは一言も発さずに、じーっと月を見上げていた。 card_100_293_01_16 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_293_01_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 「どうしたの? 月なんか見て…… card_100_293_01_19 SET_CARD_TEXT,1,1, なにか、気になることでもあった?」 card_100_293_01_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ううん、なーんにも! 気にしないで! card_100_293_01_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_24 SET_CARD_TEXT,1,1, いいから、早くいきましょう?」 card_100_293_01_25 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_293_01_26 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 本当に何も考えていなかったのか、それともはぐらかしているだけなのか。 card_100_293_01_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 煮え切らないラルバの態度に、リグルはなんとも言えない表情を浮かべるが、おとなしく従う。 card_100_293_01_29 SET_CARD_TEXT,1,1, ラルバの考えはリグルには分からない。 card_100_293_01_30 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、無邪気に空を飛ぶ今の時間があればそれで十分だと、そう感じられたのだ。 card_100_293_01_31 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 「リグルは月が似合うわね! card_100_293_01_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 蛍の光は、月明かりの下でもよく映えるわ」 card_100_293_01_35 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_293_01_36 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ありがとう。でも、月の光に照らされた、 card_100_293_01_37 SET_CARD_TEXT,1,1, ラルバの羽根も、すごく綺麗だよ」 card_100_293_01_38 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_293_01_39 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_293_01_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 明るい幻想的な月明かりの下、世の無常すらも忘れるように、蝶ちょうと蛍は空を舞った。 card_100_293_01_41 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,