// BOM card_100_295_00,2,47 START, SET_CARD_BG_IN,100295, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 木々は緑に萌え、桜の花の姿はもう見えない。 card_100_295_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, 幻想郷はすっかり夏一色。春の陽気はどこへやら。 card_100_295_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 人も妖怪も神々も――すべてが暑さに包まれる、太陽の季節がやってきた。 card_100_295_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_295_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 「春が終わりましたよー。今年の春は、 card_100_295_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, もう終わりましたよー。……終わっちゃったなあ」 card_100_295_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_295_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 春を告げる妖精、リリーホワイトは、 card_100_295_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 夏の到来を感じ取り、ひとり、物悲しそうにつぶやいた。 card_100_295_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 彼女は春の到来を知らせる存在。当然、春が終われば、彼女の役目もまた終わり。 card_100_295_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 出会いと別れの季節が過ぎ、彼女にも別れが訪れる。 card_100_295_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今年の春はとても楽しかったです。去年よりも、 card_100_295_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, ずっとずっと……心に残る春でしたー。 card_100_295_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 来年も春が来たら教えてください、と card_100_295_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 約束してくれた人たちのことも、忘れませんー」 card_100_295_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_295_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 思い出と約束を胸に抱き、リリーホワイトは静かに幻想郷を見渡す。 card_100_295_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 春が終わると、彼女はどこかで残りの季節を隠れて過ごす。 card_100_295_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, それは冬眠にも似た、彼女の性質。また来年の春が来るまで、ゆっくりと英気を養うのである。 card_100_295_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 「何度でも、また逢いに来ますよー。 card_100_295_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, だって、春は必ず、やってくるんですからー」 card_100_295_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_295_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_295_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 誰かに向けたわけでもないその約束は、夏の陽気に溶けて消える。 card_100_295_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, だが、届かなくたって構わない。 card_100_295_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, だって、彼女は必ず、来年も春を知らせに現れるのだから――。 card_100_295_00_35 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,