「寒いのは苦手よ。だって、私はアゲハ蝶だもの」 　 そう言って、エタニティラルバはクスリと笑った。 彼女はアゲハ蝶を司つかさどる妖精。昆虫の成長、再生、そして変態を体現した真夏の妖精だ。 暖かい場所や太陽の光を好み、普段は太陽の畑でのんびりと過ごしている。 他の妖精と同じく温厚で、どこかで戦闘があったとしても、ちょっと顔を出す程度。 昆虫なので寒さは嫌い。 太陽の光がまともに当たらないからと霧の湖には近づかないし、 風が強すぎて嫌だからと博麗神社には立ち寄ろうとすらしない。 さらに冬ともなれば、あまりの寒さに外出すらしなくなり、 魔法の森の洞穴ほらあな奥深くにある別荘で春が来るまで冬眠する始末。

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他の妖精と同じく、知性もそれほど高くはない、はずなのだが――彼女は変わっている。 たとえば、とある異変の元凶について知っているかのような素振りを見せたり。 たとえば、とある妖精の能力の本質を見抜き、冬の気候を真夏に変えてみせたり。 明らかに妖精のレベルを超えた異常な能力を、彼女は時折見せつける。 　 「ふふふ。私はただの妖精だよ？　神だなんて

謎めいた妖精、エタニティラルバ。 彼女の本質が見抜かれる日は、果たしていつになるのだろうか。