// BOM card_100_315_00,2,40 START, SET_CARD_BG_IN,100315,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 道具はいつか壊れ、捨てられてしまうもの。 card_100_315_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, それはごくごく自然なことであり、同時に当たり前のことでもある。 card_100_315_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, だが、はたして、その道具はどれほど大事にされてきたのだろうか? card_100_315_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 少しでも不備があったから、捨てられてしまったのだろうか? card_100_315_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 可能な限り直して、長い長い時間、大切に使われたのだろうか? card_100_315_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, その道具に秘められた思い入れ、記憶はどれほどのものなのだろうか? card_100_315_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_315_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 「雛人形以外は、 card_100_315_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_315_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 私の管轄ではないのだけれど……」 card_100_315_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_315_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_315_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 雛人形に厄を乗せ、川に流す行事――流し雛。 card_100_315_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, その風習を利用して、厄神様の鍵山雛は川下かわしもで厄のたまった雛人形を回収していた。 card_100_315_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 今回はどれほどの厄がたまっているのだろうか、どんな雛人形が流れ着いているだろうか。 card_100_315_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, そんなことを考えながらたどり着いた川下かわしもには、雛人形以外のものも多く流れ着いていた。 card_100_315_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_315_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 役割を終えた、たくさんの道具。使い古された無機物の山。 card_100_315_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 数えきれないほどの雛人形に囲まれる中、捨てられた物たちは身を寄せ合っていた。 card_100_315_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_315_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 「みんな、おつかれさま。 card_100_315_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 私しか見届けられないけれど、 card_100_315_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_315_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, ここでゆっくりおやすみなさい」 card_100_315_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_315_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_315_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 死した道具の山に腰掛けながら、雛は雛人形を抱きしめる。 card_100_315_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 人の来ないこの静かな場所で、はたして彼らは安らかに眠れるのだろうか――などと考えながら。 card_100_315_00_28 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,