// BOM card_100_327_01,2,72 START, SET_CARD_BG_IN,100327,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 小鈴では開くことすらできなかった妖魔本。 card_100_327_01_1 SET_CARD_TEXT,1,1, しかし、マミゾウが触れた瞬間、その本はあまりにもあっけなく開いた。 card_100_327_01_2 SET_CARD_TEXT,1,1, マミゾウが本を開いた途端、中から文字が浮かび上がり、二人の周囲で渦巻き始める。 card_100_327_01_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_4 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 「わっ、わっ。な、なんですかこれ！？ card_100_327_01_6 SET_CARD_TEXT,1,1, 文字が飛んでる！？」 card_100_327_01_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 小鈴が目を白黒させて驚くが、特に何かの現象が起こるわけでもなく、 card_100_327_01_10 SET_CARD_TEXT,1,1, せわしなく宙を飛び回っていた文字は、そのままあっさりと霧散した。 card_100_327_01_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あ、あれ……？　なにも、起きない……？」 card_100_327_01_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_15 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 「今のは妖怪じゃよ。 card_100_327_01_17 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_18 SET_CARD_TEXT,1,1, 本を開いた人間の身動きを取れなくする―― card_100_327_01_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 場合によっては憑とり殺す妖怪じゃな。 card_100_327_01_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 誰かしらの手で、 card_100_327_01_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 本の中に封印されていたのじゃろうな」 card_100_327_01_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 「えええっ！？　人間を、こ、殺すって…… card_100_327_01_27 SET_CARD_TEXT,1,1, もし開いていたら、私……ひぃっ」 card_100_327_01_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_29 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_30 SET_CARD_TEXT,1,1, 「まあ、封印のせいで憑り殺す力も card_100_327_01_31 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_32 SET_CARD_TEXT,1,1, なくなってしまっておったようじゃがな」 card_100_327_01_33 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 「あ、そうなんですね。じゃあ開いていたとしても card_100_327_01_35 SET_CARD_TEXT,1,1, 問題なかったんだ。よかったあ」 card_100_327_01_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_37 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_38 SET_CARD_TEXT,1,1, 「そうとは限らんぞ。開けないものには card_100_327_01_39 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_40 SET_CARD_TEXT,1,1, それ相応の理由があるものじゃ。 card_100_327_01_41 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_42 SET_CARD_TEXT,1,1, これからは、開く前に card_100_327_01_43 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_44 SET_CARD_TEXT,1,1, よく考えるようにするんじゃぞ」 card_100_327_01_45 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_46 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_47 SET_CARD_TEXT,1,1, 軽い口調で小鈴に注意を促すマミゾウに、小鈴は羨望のまなざしを送る。 card_100_327_01_48 SET_CARD_TEXT,1,1, 妖怪について詳しい人間への憧れがあるのだろう。マミゾウは人間に変化しているだけなのだが。 card_100_327_01_49 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_50 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_51 SET_CARD_TEXT,1,1, （まあ、本当は、儂わしが妖怪じゃったから card_100_327_01_52 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_53 SET_CARD_TEXT,1,1, 憑り殺されなかっただけなんじゃがな） card_100_327_01_54 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_327_01_55 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_327_01_56 SET_CARD_TEXT,1,1, 小鈴には秘密だが、そもそもあの封印は人間には開けないよう施された封印だった。 card_100_327_01_57 SET_CARD_TEXT,1,1, 世の中知らないほうがいいことは多い、それが妖怪相手ならなおさらだ。 card_100_327_01_58 SET_CARD_TEXT,1,1, 知っても損すること、言う必要のないことが世の中には多いことを、 card_100_327_01_59 SET_CARD_TEXT,1,1, 多くの者を化かしてきたマミゾウは誰よりも知っていた。 card_100_327_01_60 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,