幻想郷において、魔法というのはさまざまな種類や使い手が存在する。
五行の理ことわりを操る者、身体能力の上昇や肉体強化を行う者。
そして、無機物に命を吹き込み、使い魔とする者など、その種類は多岐にわたる。
中でも、人間でありながら魔法使いでもある霧雨魔理沙きりさめまりさは、
星や光にまつわる魔法を使うことが多かった。
「きっかけはなんだったかな。
ま、思い出せないなら、大したことじゃあない」
口ではそう言う魔理沙だが、実は鮮明に覚えている。
数年前に、友人である博麗霊夢はくれいれいむと森近霖之助もりちかりんのすけと行いった流星雨の観賞会。
その日、そこで観た美しい星々がきっかけとなり、魔理沙にとって“星”は特別なものとなった。
そして、スペルカードルールにおける決闘――その美しさの象徴にもなったのである。
「私だって、誰よりも輝く星になれる。
一等星を生みだすことができる。人を常識から
外れさせる、魔法の力さえあればな!」
幻想郷に存在する者たちが生みだす弾幕の美しさは、まさに十人十色。
そんな猛者もさたちに美しさで勝とうとするならば、それ相応の弾幕を用意する必要がある。
しかし、彼女の弾幕の輝き、まぶしさ、圧倒的パワーの弾幕はほかの誰にも負けず劣らず。
流星雨のごとき彼女の弾幕は、見る者すべての目を惹ひき、そして魅了することだろう。
「弾幕は、パワーだぜ!」