// BOM card_100_358_01,2,58 START, SET_CARD_BG_IN,100358,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 役目を終えた芳香は、次の役目を与えられるまで、土の下で眠ることになっている。 card_100_358_01_1 SET_CARD_TEXT,1,1, なぜそうなっているのかは彼女も知らない。ただ、言われたとおりにしているだけだ。 card_100_358_01_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……むー？　なんだ？」 card_100_358_01_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 今日も今日とて次のお役目を待つべく土の中で眠ろうとした芳香の耳に、詩が聞こえた。 card_100_358_01_6 SET_CARD_TEXT,1,1, それは、芳香の唇から無意識に紡がれる詩だった。 card_100_358_01_7 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_8 SET_CARD_TEXT,1,1, 「私、どうしてこんな詩を知ってるんだー……？」 card_100_358_01_9 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_10 SET_CARD_TEXT,1,1, 腐りきった脳で思い出を探るが、該当する記憶にたどり着くことはできなかった。 card_100_358_01_11 SET_CARD_TEXT,1,1, もう少し、あともう少し考えれば……芳香は必死に首をひねるが、 card_100_358_01_12 SET_CARD_TEXT,1,1, それを遮るように、冷たい土が上から被かぶせられた。 card_100_358_01_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_15 SET_CARD_TEXT,1,1, 「寝る前に考えごとをすると、 card_100_358_01_16 SET_CARD_TEXT,1,1, 眠れなくなっちゃうわよ？」 card_100_358_01_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_19 SET_CARD_TEXT,1,1, 「なー青娥。私はどうして詩を詠うたってたんだ？」 card_100_358_01_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_21 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 「さあて、なんのことかしら？ card_100_358_01_23 SET_CARD_TEXT,1,1, いいから、今日はもう目を閉じなさい。 card_100_358_01_24 SET_CARD_TEXT,1,1, すぐに次のお役目が来るんだから、 card_100_358_01_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 身体を休めておかないと」 card_100_358_01_26 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 「うー。確かにそうだなー。 card_100_358_01_29 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_30 SET_CARD_TEXT,1,1, ……うぶ、苦しいぞ、青娥」 card_100_358_01_31 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ふふっ。ごめんなさい」 card_100_358_01_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_34 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_35 SET_CARD_TEXT,1,1, 文句を言う芳香に謝りつつも、青娥は土をかけることをやめない。 card_100_358_01_36 SET_CARD_TEXT,1,1, すっかり身体が土で埋まってしまった芳香に、青娥は優しく声をかける。 card_100_358_01_37 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_39 SET_CARD_TEXT,1,1, 「おやすみなさい、芳香ちゃん」 card_100_358_01_40 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_41 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_358_01_42 SET_CARD_TEXT,1,1, 「うぶ……うー、おやすみー」 card_100_358_01_43 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_358_01_44 SET_CARD_TEXT,1,1, いつもの笑顔を見せる青娥にあいさつをした芳香は、 card_100_358_01_45 SET_CARD_TEXT,1,1, すぐに詠うたっていた理由も忘れ、幸せそうに眠りへと落ちていった。 card_100_358_01_46 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,