夢の世界への侵入を果たした侵入者。 あまりにも愚かで、そしてあまりにも勇ましいその者を迎え撃つは、最強の神霊と地獄の女神。   「ははははは!
踊れ踊れ、宙を舞う木の葉のように!
そうやすやすと倒れてくれるなよ。私たちとの
勝負はまだまだこれからなのだからな!」
「純狐ったらずいぶんと楽しそう。 私も参戦したいけれど、 邪魔をしたら怒られてしまうかも」  
縦横無尽に弾幕を放つ純狐をやや離れたところで眺めながら、ヘカーティアは微笑ほほえみをこぼす。
「何をしている、ヘカーティア!
お前もこいつを歓迎してやらないと駄目だろう?
この世界は私だけのものではない、
お前の場所でもあるのだからな!」
「――と、いうことだから、 ここからは私も参戦させてもらうわね? 大丈夫、痛みなんて感じる間もないわ。 だって、あなた、弱そうだもの」  
彼女たちが振るうのは、すべてを超越した純粋なる力。 純狐にヘカーティア、双方ともに、戦いを楽しんでしまえるほどの実力者。 その反則的な強さは、幻想郷のレベルを遥はるかに超えてしまっている。
「見せよ! 命を賭した地上人の可能性を!
そして見よ! 生死を拒絶した純粋なる霊力を!」   「あなたは私たちの安寧を妨げた。 それだけの理由で、地獄に落とさせてもらうわ」  
純粋なる神と地獄の女神。 世界を滅ぼすことすら不可能ではない二人の弾幕が、一切の慈悲なく侵入者へと襲いかかる――。