// BOM card_100_361_00,2,52 START, SET_CARD_BG_IN,100361,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 『口に出すと事態を逆転させる程度の能力』 card_100_361_00_1 SET_CARD_TEXT,1,1, それは、月の賢者である稀神きしんサグメに与えられた、あまりにも扱いが難しい危険な能力。 card_100_361_00_2 SET_CARD_TEXT,1,1, なんらかの事象に対して発言をしただけで、彼女の意思とは関係なく、事態が逆転してしまう。 card_100_361_00_3 SET_CARD_TEXT,1,1, 当然、おいそれと使っていい能力ではない。 card_100_361_00_4 SET_CARD_TEXT,1,1, だからサグメは、能力がみだりに作用しないよう、常に口を塞いでいる。 card_100_361_00_5 SET_CARD_TEXT,1,1, 月の都を歩いているときも、部下に指示をするときも、親しい者のそばにいるときも。 card_100_361_00_6 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_361_00_7 SET_CARD_TEXT,1,1, （……でも、あまりいい顔は card_100_361_00_8 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_9 SET_CARD_TEXT,1,1, されないのよね。当然だけど） card_100_361_00_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_11 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_12 SET_CARD_TEXT,1,1, 言葉を発さない彼女が何を考えているのか。それを推し量れるものは、そうは多くない。 card_100_361_00_13 SET_CARD_TEXT,1,1, そのせいで、周囲の者から冷たい印象を抱かれることも少なからずある。 card_100_361_00_14 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_361_00_15 SET_CARD_TEXT,1,1, （平穏が守られるのであれば、 card_100_361_00_16 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_17 SET_CARD_TEXT,1,1, どう思われようとも構わない。 card_100_361_00_18 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_19 SET_CARD_TEXT,1,1, この月の都を正しく導くことこそが、 card_100_361_00_20 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 賢者としての私の使命……） card_100_361_00_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_361_00_23 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_24 SET_CARD_TEXT,1,1, 寡黙で冷徹――そう思われている彼女だが、その内心では誰よりも月の都の平和を願っている。 card_100_361_00_25 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_26 SET_CARD_TEXT,1,1, （月の都は幻想郷とは大きく異なる。 card_100_361_00_27 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_28 SET_CARD_TEXT,1,1, 月には月の暮らし方がある。 card_100_361_00_29 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_30 SET_CARD_TEXT,1,1, この平和をどれだけ長く続けられるか…… card_100_361_00_31 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_32 SET_CARD_TEXT,1,1, ……仕事は山積しているわ。 card_100_361_00_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_34 SET_CARD_TEXT,1,1, ああ、願わくば、永遠の夜に包まれたこの都が、 card_100_361_00_35 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_36 SET_CARD_TEXT,1,1, いつまでも平和であらんことを――） card_100_361_00_37 SET_CARD_TEXT,1,1, 　 card_100_361_00_38 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_361_00_39 SET_CARD_TEXT,1,1, 心優しい片翼の賢者は、今日も口をつぐみ、静かに月を想うのだ。 card_100_361_00_40 WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,