// BOM card_100_367_01,2,52 START, SET_CARD_BG_IN,100367,0, SET_BGM,7, MAIN_UI_OFF,1, FADE_IN,500,0, WAIT_SEC,1000, SET_CARD_TEXT,1,1, 用意した麦飯とともに窓辺に腰を下ろしながら、飯綱丸龍いいずなまるめぐむは酒をあおる。 card_100_367_01_1 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_367_01_2 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ふぅー……うむ、味は悪くない。 card_100_367_01_3 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_4 SET_CARD_TEXT,1,1, 度数が低めだが、それがまた料理を引き立たせる」 card_100_367_01_5 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_367_01_6 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_7 SET_CARD_TEXT,1,1, そもそも天狗てんぐが酒に強いのはあるが、今日の龍は酒に溺れるつもりはない。 card_100_367_01_8 SET_CARD_TEXT,1,1, また明日からは激務の毎日が始まるのだ。 card_100_367_01_9 SET_CARD_TEXT,1,1, 休暇とはいえ、ほどほどにしておかなくてはならない。 card_100_367_01_10 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_11 SET_CARD_TEXT,1,1, 「しかし、ひとりで飲む酒というのは card_100_367_01_12 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_13 SET_CARD_TEXT,1,1, 寂しいものだな。 card_100_367_01_14 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_15 SET_CARD_TEXT,1,1, 文か、はたてでも card_100_367_01_16 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_17 SET_CARD_TEXT,1,1, 呼んでおくべきだったか……ん?」 card_100_367_01_18 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_367_01_19 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_20 SET_CARD_TEXT,1,1, 麦飯に伸びていた龍の手がふと止まる。 card_100_367_01_21 SET_CARD_TEXT,1,1, 窓の外に広がる絶景、それが目に留まったのだ。 card_100_367_01_22 SET_CARD_TEXT,1,1, 妖怪の山を黄昏たそがれ色に染める無数の紅葉もみじと、そこで生きる天狗てんぐたちの活発な姿。 card_100_367_01_23 SET_CARD_TEXT,1,1, 心を亡くしていたせいで見過ごしていたが、こんなにも美しい光景が自分の周りにあったとは。 card_100_367_01_24 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_25 SET_CARD_TEXT,1,1, 「……この景色を見られるのであれば、 card_100_367_01_26 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_27 SET_CARD_TEXT,1,1, 普段の忙しさなど些末さまつなことだな」 card_100_367_01_28 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_367_01_29 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_30 SET_CARD_TEXT,1,1, 龍が満足したように窓から視線を外すと、一羽の鴉からすが紅く染まった葉をくわえてやってきた。 card_100_367_01_31 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_367_01_32 SET_CARD_TEXT,1,1, 「ふふ……お前も、私と一緒に card_100_367_01_33 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_34 SET_CARD_TEXT,1,1, 紅葉もみじを肴さかなに一杯やるか?」 card_100_367_01_35 SET_CARD_TEXT,1,1,   card_100_367_01_36 SET_CARD_TEXT,1,1, card_100_367_01_37 SET_CARD_TEXT,1,1, 広がる紅葉もみじを楽しみながら、酒で火照った身体からだを秋風で涼ませて。 card_100_367_01_38 SET_CARD_TEXT,1,1, 飯綱丸龍は、束つかの間の休暇を静かに堪能たんのうするのであった――。 card_100_367_01_39 , WAIT_TOUCH, SKIP_POS, FADE_OUT,500, STOP_BGM, WAIT_SEC,2000, END,