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天狗<style=p2>てんぐ</style>は、幻想郷でも珍しい、社会性を持つ妖怪だ。その上下関係は絶対的で、縦社会そのものである。
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<size=1.5em>飯綱丸龍<style=p4>いいずなまるめぐむ</style></size>は、その中でも上位に君臨する、大天狗<style=p3>だいてんぐ</style>と呼ばれる存在だ。
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<size=2em>「聞こえだけはいいが、上と下からの</size>
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<size=2em>板挟みに合う、そんな役目だよ」</size>
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部下の尻拭いを任せられ、上司のご機嫌取りをさせられる。
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中間管理職のような立場だが、彼女は自分の地位に不満はない。
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SET_CARD_TEXT,1,1,
むしろ、天狗<style=p2>てんぐ</style>社会を守ろうとする意志は、ほかの天狗<style=p2>てんぐ</style>の追随を許さないほどに高い。
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<size=2em>「天狗<style=p2>てんぐ</style>の歴史は古より続くもの。</size>
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<size=2em>誰にも邪魔などされてはならない。</size>
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<size=2em>そんな不届き者がもしいるとしたら、</size>
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<size=2em>どんな手段を使ってでも排除するまでだ」</size>
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自ら手を汚<style=p1>よご</style>すことなく、邪魔者を始末しようとする狡猾<style=p2>こうかつ</style>さ。
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まさに天狗<style=p2>てんぐ</style>といった性格をしている彼女だが、意外と部下想いだったりする。
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<size=2em>「こいつは私が相手をする、お前は下がっていろ。</size>
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<size=2em>怪我<style=p2>けが</style>をされて困るのは私のほうなんだ」</size>
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そのほかにも、嫌われものの妖怪と親睦を深めたり、
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SET_CARD_TEXT,1,1,
相手が強者だと判断すれば、それが人間であろうと敬意を払うなど、
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SET_CARD_TEXT,1,1,
天狗とは思えないほどに律儀な一面も見られたりするのである。
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