氷の妖精チルノ。 彼女は妖精でありながらも、妖怪に負けないほどの力を持つ幻想郷のイレギュラーのひとりだ。 頭の弱い彼女には戦略も知識も知恵もない。 あるのは、強い心と魂のみ。   「くっ……な、なかなかやるじゃない……
この私を、ここまで追いつめるなんてね……!」
ありとあらゆるものを凍てつかせる、絶対零度の冷凍能力。 その能力と裏腹に、誰よりも燃えるような熱い心を持った彼女は、 どんなことがあっても決してくじけることなく、勝利をつかむまで戦い抜く。   「いいわ、そろそろ本気を出してあげる。 今までは……そう、ニワリ……?
とにかく、少しの力しか出していなかった。
ここからが妖精チルノの本領発揮よ。
降参するなら、今のうちなんだから!」
ボロボロの満身創痍まんしんそうい。立っているのだってやっとの状態だ。 しかし、彼女が諦めることは絶対にない。 自分が護まもりたい場所と仲間が、彼女の後ろにあるかぎり。   「私を倒したかったら、
博麗の巫女みこでもつれてくることね。
絶対に溶けないサイキョーの
氷の強さを、思い知らせてやる!」