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博麗神社
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博麗 霊夢:
ふむふむ……。えー、この男が犯人じゃないの?
ああ、なるほどね。そういう動機が……。
博麗 霊夢:
いやー、面白かった。こう毎日ヒマだと
読書が進んでいいわねぇ。さて、次の巻を……。
少名 針妙丸:
コラーッ! いい加減にしろ、霊夢!
博麗 霊夢:
うわっ、びっくりした。
なんなのよ、急に。
少名 針妙丸:
なんなのよ、じゃないよ! このところ、
毎日ごろごろダラダラ、ぐーたら三昧じゃない!
少名 針妙丸:
布団も畳まず、読書におやつ! 時には昼まで
ぐーすか寝てるし! 自堕落が過ぎるわよ!
博麗 霊夢:
別にいいじゃない。
事件も異変もないんだからさぁ。
博麗 霊夢:
せっかくの平和な日々なんだから、
ダラダラを謳歌したって、バチは当たらないわよ。
少名 針妙丸:
まったく改める気がないわね……。あーあ。
せっかく面白そうな話を持ってきたのに。
博麗 霊夢:
面白そうな話? なによ。
少名 針妙丸:
実はね、あんまり巫女がだらけてるから、
ある妖怪が、よからぬことを企み始めたらしいんだ。
少名 針妙丸:
そいつは、色んな妖怪に声をかけて、
どんどん仲間を作っていってるんだって。
博麗 霊夢:
ふーん。妖怪が仲間を集めて……。
どういうつもりかしら。
少名 針妙丸:
聞いた話じゃ、里の酒を
根こそぎ買い占めるつもりらしいよ。
博麗 霊夢:
……ん?
少名 針妙丸:
それに、食材も集めてて……。あ、そういえば、
料理上手のメイドを仲間にしたって噂もあるよ。
博麗 霊夢:
あらら、それは由々しき事態だわ。
私も仕事をしないといけないわねぇ。
博麗 霊夢:
その小さな妖怪を、懲らしめてやらなくちゃ。
で、そいつには、どこで会えるの?
少名 針妙丸:
輝針城よ。
じゃあ今夜、待ってるからね!
博麗 霊夢:
さーて。大宴会になりそうだし、
私も何か差し入れを作って行こうっと。