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博麗神社
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博麗 霊夢:
ん~……。もうこんな時間か。
今日は、やけに巫女の仕事がキツかったわ。
博麗 霊夢:
あぁ、ダメ……。力が入らない。
でも、まだやるべき仕事が……。
博麗 霊夢:
……はっ! 私、いつの間にか寝ちゃってた?
って、ここ、私の部屋?
博麗 霊夢:
うぅ、ダメ。頭がボーッとする……。
身体も重いし、風邪引いちゃったのかしら?
茨木 華扇:
あ、起きたのね。まだ寝てたほうがいいわ。
ほら、お粥を作ったの。食べさせてあげる。
博麗 霊夢:
えっ、華扇!?
……なんで、あんたがここに?
茨木 華扇:
貴方、神社の参道で倒れてたのよ。
それを私が運んで、看病してたってわけ。
博麗 霊夢:
そうだったの……って! それじゃあ、
家事とか神社の管理とかは、ほったらかしになってる!?
茨木 華扇:
ああ、それなら安心して。
貴方の代わりに、全部やっておいたわ。
博麗 霊夢:
え、本当? ……いつもは厳しいあんたが、
世話を焼いてくれるなんて、嘘みたい。
博麗 霊夢:
なんだか輝いて見えるわ……
私、ユメミタマにでも、憑りつかれたのかしら。
茨木 華扇:
頑張ってる人が報われるのは当然よ。
霊夢、いつもお仕事おつかれさま。
茨木 華扇:
でも、まだ安静にしてなきゃね。
さあ、お粥を食べて、また眠って。
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翌日
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茨木 華扇:
さあ、霊夢。
一晩経って、調子もよくなったんじゃない?
博麗 霊夢:
うぅ……気分わるっ……。
茨木 華扇:
ええ、まだ治ってないの!?
……って、ん? その腕に抱いてるのは……、
茨木 華扇:
私の雷獣じゃない!? 何やってるの!
その子が毒持ちだって知ってるでしょ?
博麗 霊夢:
いやぁ、ちょっと、かわいがろうかなって……。
茨木 華扇:
かわいがるって……あっ!
さては、わざと体調を崩したのね……?
茨木 華扇:
私に、仕事を押しつける気だったんでしょ!
もー、看病して損した! そこで反省なさい!
博麗 霊夢:
ま、待ってー、悪かったわよ~……。
雷獣の毒、甘く見てたわ……きゅう。