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魔理沙の家
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霧雨 魔理沙:
いらっしゃい……って、パチュリーじゃないか。
こんなとこまで珍しいな。なんか用かい?
パチュリー・ノーレッジ:
……ふん。
パチュリー・ノーレッジ:
(いつもいつも私の読書の邪魔したり、
本を盗んでいったり)
パチュリー・ノーレッジ:
(もう我慢の限界よ。今日という今日は、
思う存分、やり返してやるんだから)
霧雨 魔理沙:
んん? なんか機嫌悪そうだな。
どうかしたのか?
パチュリー・ノーレッジ:
……そこどいて。その本、私が読むから。
霧雨 魔理沙:
は? お、おい。勝手に持ってくなよ。
まだ読んでる途中なんだが……。
パチュリー・ノーレッジ:
ちょっと静かにしてもらえる?
霧雨 魔理沙:
はあ……。しょうがない。
それじゃ、ほかの本でも読むとするか。
パチュリー・ノーレッジ:
ねえ。この部屋、なんだかホコリっぽいわ。
ホウキを借りるわよ。
霧雨 魔理沙:
げほっ、げほっ。おい、ちょっと待て。
……よし、窓を開けたぞ。続けてくれ。
パチュリー・ノーレッジ:
もうやめたわ。それじゃあ今度は
この部屋にある本を、全部盗んでやろうかしら。
霧雨 魔理沙:
はあ……? まあ、しかたないか。いいぜ。
ここの本は、だいたいお前から借りてるもんだしな。
パチュリー・ノーレッジ:
なんで……。
なんで怒らないのよ!
霧雨 魔理沙:
ええ……?
パチュリー・ノーレッジ:
自分がされて嫌なことを人にしてはいけないって、
本に書いてあるじゃない。
パチュリー・ノーレッジ:
あなた、いつも私が嫌がることばかりするから、
今日は、私が嫌がらせてやろうと思ったのよ!
霧雨 魔理沙:
あ……、ああ。そういうことか。
すまない。私が悪かったよ。
霧雨 魔理沙:
でも、アンタの嫌がることは、私はそこまで
嫌じゃないんだ。だから今日は好きにやってくれ。
パチュリー・ノーレッジ:
なによそれ……、つまんないの!
私帰る。
霧雨 魔理沙:
やれやれ……。
あいつ、面倒くさいやつだな。