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博麗神社
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霧雨 魔理沙:
おーい、霊夢。いるかー?
宇佐見 菫子:
あ、マリサっち、いらっしゃーい。
レイムっちは、いま出かけてるよー。
霧雨 魔理沙:
おお、菫子か。……って、なにしてんだ?
ホウキなんか持ってさ。
宇佐見 菫子:
巫女のバイトしてるんだよ~!
宇佐見 菫子:
お腹がすき過ぎて行き倒れてたところを、
レイムっちに助けてもらっちゃって……。
宇佐見 菫子:
お金持ってなかったから、
代わりに、ここで働いてるの。
宇佐見 菫子:
でも、境内の掃除は、もう飽きちゃったー。
参拝客来ないと、巫女らしい仕事もできないし。
霧雨 魔理沙:
掃除も、じゅうぶん巫女らしい仕事だけどな。
霊夢や早苗だって、いつも……、ん? 待てよ。
霧雨 魔理沙:
なあ、菫子。お前、博麗の巫女代理として、
人助けや妖怪退治をやればいいんじゃないか?
宇佐見 菫子:
巫女代理……! いいね、面白そう!
霧雨 魔理沙:
それじゃ行こうぜ。妖怪退治の先輩として、
私もついていってやる!
宇佐見 菫子:
よーし、じゃあ一緒に、レッツゴ~!
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数時間後
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宇佐見 菫子:
やったね! みんなからお礼にって、
いっぱいお金もらっちゃった!
宇佐見 菫子:
じゃあこのお金を、お賽銭箱に入れて……。
霧雨 魔理沙:
待った! そのカネ、バイト代ってことで、
私たちでもらっちゃわないか?
宇佐見 菫子:
ええ!? ダメだよ、マリサっち!
これは神社にって、もらったお金なんだから。
霧雨 魔理沙:
いいじゃん。私たち、めっちゃ働いたし、
いつも賽銭なんか全然ないんだから、バレないって。
博麗 霊夢:
ちょっと。聞こえてるわよ。
霧雨 魔理沙:
げっ! 霊夢!
博麗 霊夢:
はあ……。あんたたち、博麗の巫女をかたって、
自分の懐を温めようなんて、恥を知りなさい!
博麗 霊夢:
菫子。もらったお金は、こっちに渡しなさい。
全部返してくるから。
宇佐見 菫子:
は、はい! ごめんね、レイムっち。
博麗 霊夢:
魔理沙。あんたには、菫子と同じバイトを
やってもらうわよ。もちろん、タダでね。
霧雨 魔理沙:
ええ~!?
タダ働きなんて、そりゃないぜ……。