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人間の里
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霧雨 魔理沙:
ふんふふーん。今日も、いいもん買えたなー。
おっ? こっちに近づいてくるのは……。
ヘカーティア・ラピスラズリ:
あぁ。ホントもう、ついてないわ……。
あら、魔理沙じゃない?
霧雨 魔理沙:
お、おう……。
なんか不機嫌そうだけど……?
ヘカーティア・ラピスラズリ:
ひさびさにランチを楽しもうとしてたのに……
お気に入りの店が、いつの間にか閉店してたの。
ヘカーティア・ラピスラズリ:
このストレス。何かにぶつけて発散しないと、
今にも爆発してしまいそうだわ。
霧雨 魔理沙:
(おいおい。地獄の女神がストレス発散って、
いったい何をするつもりだ?)
霧雨 魔理沙:
(爆発しそうって言ってたけど……
まさか、幻想郷を更地に!? マズい!!)
霧雨 魔理沙:
そ、そうだ! 私がいい店を紹介するよ。
うまいモンをご馳走するぜ。
ヘカーティア・ラピスラズリ:
あら、そう? じゃあ、お願いするわ。
霧雨 魔理沙:
じゃーん。ここが目的の店だ。
霧雨 魔理沙:
(ここは料理がうまいって評判なんだよなー。
値段が高いから、一度しか来たことないけど)
ヘカーティア・ラピスラズリ:
ここは、ピースといっしょに来たことあるわ。
確かにおいしいけど、今の気分とは少し……。
霧雨 魔理沙:
そ、そっかー。
そいつは残念だな……。
霧雨 魔理沙:
(どうするどうする? このままだと、
マジで幻想郷が滅んじゃうぞ……)
霧雨 魔理沙:
(こうなったら……。どうせ幻想郷が滅ぶんだ。
行きつけの店で、最後の晩餐としゃれ込むか)
ヘカーティア・ラピスラズリ:
このお店の料理、大当たりね。
いい所を知ってるじゃない、魔理沙。
霧雨 魔理沙:
ここは、行きつけの定食屋でさ。
安い割にうまいから、気に入ってるんだ。
霧雨 魔理沙:
でも、よかったのか?
こんな庶民的な料理の出てくる店で……。
ヘカーティア・ラピスラズリ:
むしろ、そういう味を求めてたのよ。
貴方のおかげで、いいランチタイムになったわ。
霧雨 魔理沙:
ち、ちなみにだな。地獄の女神の
ストレス発散法って、いったい何を……。
ヘカーティア・ラピスラズリ:
ああ、犬と全力で遊ぶのよ。身体も動かせるし、
癒やされるし、ストレスなんか吹っ飛んじゃう。
ヘカーティア・ラピスラズリ:
さて、ごちそうさま。
そのうち、お礼をさせてもらうわね。
霧雨 魔理沙:
…………。
そ、そんなことだったのかよ~……。