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魔法の森
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ルーミア:
ふんふん♪ ふふーん♪
空中散歩は楽しいなー。
ルーミア:
闇の中は何も見えない。だから、どこにいるか
わからないし、どこにでも行けるのよねー……わっ!?
ルーミア:
いたた……。何かにぶつかった?
森のにおいがするし、木かなー。
ルーミア:
あら、あらら? これ、ずいぶん幅がある木ね。
どっちに避けても、進めないわー!
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アリスの家
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アリス・マーガトロイド:
うん。今日のクッキー、いい感じに焼けたわね。
さて、あとはお皿に移してと……、わっ!?
アリス・マーガトロイド:
な、なに? 家が揺れて……違う。
外から揺らされてる? もう、誰の仕業よ!
アリス・マーガトロイド:
ちょっと! 私の家に何して……って、
なにこれ? 真っ黒い塊が、壁にぶつかってる?
ルーミア:
うーん、うーん。進めないー。
アリス・マーガトロイド:
まあ、害意はない……のかしら?
そうだ。このクッキーを……、えいっ。
ルーミア:
う?
なーに? 何かぶつかってきた……。
ルーミア:
あら? これって、お菓子?
サクサクして甘ーい!
ルーミア:
わっ、もっといっぱい飛んできた……!?
そーか、これってお菓子がなる木だったのね!
ルーミア:
よくわかんないけど、ツイてるわー。
もう持ちきれないし、どっか行って食べよーっと。
アリス・マーガトロイド:
行っちゃった。あれだけ前に進もうとしてたのに、
最後は普通に上に飛んでいったわね……。
アリス・マーガトロイド:
それにしても……、ふふっ。
お菓子を食べる闇の塊、ちょっとかわいかったかも。
アリス・マーガトロイド:
さよなら、奇妙な闇さん。また来ることが
あったら、今度はお茶も出してあげるわ。