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霧の湖
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射命丸 文:
どーもっ、新聞のネタを探しに来ました!
最近、この湖で何かありませんでしたか?
チルノ:
急に天狗が現れたかと思えば、何かって……、
そういえば湖でヘンなものを見たっけ。
射命丸 文:
おおっ、スクープの予感!
それでそれで? そのヘンなものとは?
チルノ:
ふっふっふ……。そんなに気になるなら、
教えてあげてもいいけど。
チルノ:
その日の湖は、いつもより霧が濃かった……。
あたいは、突然の強い風に煽られたの。
射命丸 文:
ふむふむ、強い風、ね……。
それって昨日の夜のことじゃないですか?
チルノ:
そう、昨日の夜。で、なんだろうって思って、
なんとなく、湖の方を見たんだけど……。
チルノ:
そこにいたんだ……、
霧の向こうにそびえる、でーっかい影が!
射命丸 文:
おお、湖に現る巨大な影! もしかして、
それ、人の形をしてませんでした?
チルノ:
そ、そうだけど……。でも、
また強い風が吹いて、その影は消えちゃった。
チルノ:
あ。そういえば、影が消えたとき、
何かがすごい速さで空を通ったような……。
射命丸 文:
影を見たとき、びっくりしませんでした?
ていうか「ギャー!」って叫んでましたよね?
チルノ:
そうそう、すごいびっくりしちゃって、
ついつい悲鳴を上げてちゃってさ……、
チルノ:
って、なんでアンタがそれ知ってるの?
もしかして、あれはアンタの仕業か!
射命丸 文:
おっと、バレちゃいましたか。
実はあの影、私が風を操って作ったんです。
チルノ:
じゃあ、あの時、空を通ったのもアンタか!
新聞のネタのために、自作自演したんだな!
射命丸 文:
最近、いいネタがなくて……。でも、
湖の影より、もっといいネタを見つけました。
射命丸 文:
事件の真相をズバッと見抜いた、名探偵チルノ。
明日の一面に掲載させてもらいまーす!
チルノ:
ほんとっ? やったあー!
超かっこいい記事を書いてよね!