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地下室
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パチュリー・ノーレッジ:
ちょっといいかしら、フラン。
突然だけど、これをこの部屋に飾ってもいい?
フランドール・スカーレット:
別にいいけど……。何それ。押し花?
パチュリー・ノーレッジ:
そうよ。うっかり作りすぎちゃって、
図書館に飾る場所が、もうないの。
フランドール・スカーレット:
へぇ〜。まあいいわ、好きに飾っていってよ。
……それにしても、よくそんなに作ったわね。
フランドール・スカーレット:
時間だって、相当かかるんでしょ?
飽きたりしないの?
パチュリー・ノーレッジ:
あら、押し花づくりって意外と飽きがこないのよ。
パチュリー・ノーレッジ:
仕上がりをイメージしながら待つ時間は、
とってもワクワクして楽しいのよ。
フランドール・スカーレット:
ふーん……、なるほどねぇ。
パチュリー・ノーレッジ:
わかってもらえて、よかったわ。
……うん! これで完璧ね。
パチュリー・ノーレッジ:
そうだ。壁を提供してくれたお礼に、
この押し花は差し上げるわ。大切にしてね。
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数日後
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フランドール・スカーレット:
あら、また押し花を作っているのね。
よかった! 私も材料を持ってきたの。
パチュリー・ノーレッジ:
本当? ……あら、これは館の庭園の花ね。
きれいだわ。ありがとう、フラン。
フランドール・スカーレット:
ふふふ、これだけじゃないわ。魔理沙に聞いて、
森からも、たくさん持ってきたの!
パチュリー・ノーレッジ:
は? ……って、ちょ、ちょっと!?
どれも危険な魔法植物ばっかりじゃない!
パチュリー・ノーレッジ:
ああっ、酸性の液でお花を溶かさないで!
作りかけの押し花を、食べないで〜っ!
フランドール・スカーレット:
あらら、よっぽど居心地がいいみたいね。
この場所に根付こうとしてるわ!
パチュリー・ノーレッジ:
やめてーっ! ああっ!
根っこが暴れて、貴重な本がめちゃくちゃに!
パチュリー・ノーレッジ:
……あ〜もうっ! こんなことになるなら、
フランには話すんじゃなかったわー!