--------------
大図書館
--------------
パチュリー・ノーレッジ:
このお菓子、なかなか美味しそうじゃない。
マーブル・コンフィズリークーヘンっていうのね。
パチュリー・ノーレッジ:
でも、これは物語の中のお菓子。
どんなに美味しそうでも、食べられないわ。
十六夜 咲夜:
読書中、申し訳ございません、パチュリー様。
お嬢様のことで、ご相談が……。
パチュリー・ノーレッジ:
あら、どうしたの? 私に相談なんて、
よっぽどの無茶振りなんでしょうね。
十六夜 咲夜:
実は、お嬢様からお菓子のレシピを渡され、
すぐに作ってくれと言われたのですが……。
十六夜 咲夜:
レシピ以外、何もわからないので、
パチュリー様のお力をお借りしたく……。
パチュリー・ノーレッジ:
それは確かに困るわね。
そのレシピ、ちょっと見せて。
パチュリー・ノーレッジ:
マーブル・コンフィズリークーヘン……って、
さっきの物語のお菓子! 咲夜、これを見て!
パチュリー・ノーレッジ:
物語に出ていた、架空のお菓子のレシピが
存在するなんて……。
パチュリー・ノーレッジ:
そのお菓子なら、私も食べてみたいわ。
手伝うから、さっそく作ってみましょう!
--------------
紅魔館 厨房
--------------
パチュリー・ノーレッジ:
ねぇ、咲夜。作り方は、本当にこれでいいの?
砂糖を茹でるって、おかしくない?
十六夜 咲夜:
うーん。これでレシピ通りなのですが……。
オリーブオイルを蒸すって、どういうことです?
パチュリー・ノーレッジ:
次は、卵黄を強風で泡立てる……?
ああっ! 泡立つ前に飛び散っちゃう!
パチュリー・ノーレッジ:
はあ……。正しい手順とはいえ、
こんなので本当に完成するのかしら。
レミリア・スカーレット:
あら、二人で集まって何をしているのかしら?
って、そのレシピ! まさか本当に作ってるの?
レミリア・スカーレット:
パチェに聞けば、すぐに見破れる程度の、
かるいジョークのつもりだったんだけど……。
パチュリー・ノーレッジ:
えっ、そんな……。
十六夜 咲夜:
……でも、ここまで来たら、あきらめられません。
レシピがなくても、私たちの力で作りましょう!
パチュリー・ノーレッジ:
うん、そうよね。
レミィ、あなたも手伝ってちょうだい!
レミリア・スカーレット:
ええっ、私も!?
……でもまあ、いい暇つぶしになりそうね!