--------------
紅魔館
--------------
十六夜 咲夜:
お嬢様のご命令に、ひっきりなしの来客対応。
今日はいつにも増して、お仕事が多いわ……。
妖精メイド:
あ、またお皿割っちゃった!
ま、仕方ないよね。新しいの出そうっと。
十六夜 咲夜:
メイドは次々仕事を増やすし……。
いくら時間を止めても、間に合わないわ。
古明地 こいし:
こんにちは~♪
十六夜 咲夜:
きゃっ!? び、びっくりした……。
いつの間に背後を……。
古明地 こいし:
うふふ。今日は、あなたと遊びたくてきたの。
ねえねえ、遊ぼう? 花札、持ってきたんだ~。
十六夜 咲夜:
はぁ……。悪いけれど、今日は仕事が
立て込んでおりまして。妖精たちと遊んでは?
古明地 こいし:
えー。今日は、あなたと遊びたいの。
相手してよー。
十六夜 咲夜:
だから、私は忙しいんだと……、はぁ。
仕方ありません。少しだけ、お相手しましょう。
古明地 こいし:
わーい、ありがとう!
古明地 こいし:
やったー! また私の勝ちー!
次やろ次っ! どんどんいくよー!
十六夜 咲夜:
えっ、まだ続けるんですか?
……はぁ。全然、帰る気がないようですね。
十六夜 咲夜:
(まあいいわ。そっちがその気なら、
徹底的に負かして、帰りたくさせてやるだけよ!)
十六夜 咲夜:
くっ……、そうきたのね……!
だったら、これでどうかしら!?
古明地 こいし:
あっ、狙ってたのにー! でも、甘い!
これとこれで……っ、ぎゃくてーん!
十六夜 咲夜:
や、やるじゃないの……。
古明地 こいし:
あなたもね……。
十六夜 咲夜:
あなたとの戦い、楽しかったわ。
でも、これで終わりよ……!
古明地 こいし:
くっ……! あああ……!!
私……負けちゃったー!
十六夜 咲夜:
やっ……たあああー!!
古明地 こいし:
あー、楽しかった! たくさん遊んでくれて、
ありがとう! また来るねー!
十六夜 咲夜:
ええ、それじゃまた……って、うそっ!?
もう夜!?
十六夜 咲夜:
彼女を早く帰らせるはずが、
すっかり夢中になってしまったわ……。
十六夜 咲夜:
……でもまあ、たまにはこんな日が
あってもいいのかもね。
十六夜 咲夜:
なんだか、ちょっとすっきりしたわ……。
それじゃがんばって、お仕事しましょうか!