--------------
紅魔館 地下室
--------------
レミリア:
ちょっとフラン、いいかげんにして。
その耳障りな音楽を止めてちょうだい。
フランドール:
お断りよ。私は、これが気に入ってるの。
お姉様がなんと言おうと、関係ないわ。
レミリア:
だからって、毎日毎日朝から晩まで……。
もう。今すぐ止めてやるから!
フランドール:
ああっ、何するの! 早く戻してよ!
レミリア:
このレコードは没収。まったく……、
わっ、ちょっと! やめなさい!
フランドール:
お姉様が返してくれないからよ。
はやく返して……って、ああっ!
フランドール:
……レコード、割れちゃった。
レミリア:
あーあ。これじゃ、もう聴けないわね。
ま、ちょうどよかったわ。これで二度と……。
レミリア:
……はぁ。ちょっと待ってて。
レミリア:
しまってあった古いレコードを持って来たわ。
せっかくだから、聴いてみない?
レミリア:
これも気に入らないっていうの?
めんどくさいわねぇ。じゃあ、次は……。
レミリア:
あら? 懐かしいわね。昔よく聴いていたっけ。
うん、やっぱりいい曲。
フランドール:
……うん。悪くない、かも。
レミリア:
ほんとに? それならよかったわ。
あなたの聴いてた音楽とは違うけど……。
フランドール:
この曲は私も覚えてるよ。
一緒に聴いてたんじゃないかなぁ。
レミリア:
そういえば二人で聴いたかもね。
フフフ、まさかあなたが覚えているなんて。
レミリア:
フラン……。その、さっきはごめんね。
壊すつもりはなかったのよ。
フランドール:
ううん。こっちこそ、ごめん。
ねぇ、もっと他の曲も聴いてみようよ。
レミリア:
フラン……。ええ、一緒に聴きましょう。