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紅魔館
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レミリア・スカーレット:
どうしたの、パチェ?
そんなに血相変えて……。
パチュリー・ノーレッジ:
あぁ、レミィ。
実は、ある本を探しているんだけど、知らない?
レミリア・スカーレット:
本? 本なら、図書館にあるんじゃない?
ていうか、それってどんな本なの?
パチュリー・ノーレッジ:
ある妖怪を封印した本なんだけどね、
そいつが、とーっても危険なヤツなのよ。
パチュリー・ノーレッジ:
その妖怪は、かつて幻想郷中を暴れ回って
風を操り、大地を割り、空を引き裂いたらしいわ。
レミリア・スカーレット:
ふ~ん、なんだか嘘くさい話ね。
まあ、幻想郷にならそんなやつもいるか。
レミリア・スカーレット:
それで? そいつを封印してるっていう、
肝心の本はどんな見た目なの?
パチュリー・ノーレッジ:
ええっと、黒い表紙の上製本で、
片手で持てるくらいの大きさで……。
レミリア・スカーレット:
ふむふむ。黒い表紙に、片手で持てる……ん?
もしかしてその本、結構ボロボロになってる?
パチュリー・ノーレッジ:
ええ、かなり古いからね。見た目はアレだけど、
中の封印はちゃんとされてるはずよ。
パチュリー・ノーレッジ:
でも一度開いてしまえば、封印は解けて、
すぐにでも妖怪が襲い掛かってくるわ。
パチュリー・ノーレッジ:
そうなったら、すぐにそいつを倒さなきゃ。
放っておくと、幻想郷が大変なことに……。
レミリア・スカーレット:
あのー……、その本ってこれじゃないかしら?
パチュリー・ノーレッジ:
そう! それよ、それ!
どうして、レミィが……?
レミリア・スカーレット:
実は、フランの教育に使えそうな本を探してて、
たまたまこの本が目についたから手に取ったの。
レミリア・スカーレット:
それで開いたら、急に妖怪が出てきて……、
もう、本当にびっくりしたわ。
レミリア・スカーレット:
でも、よかった。倒しても大丈夫だったのね。
驚いた勢いで、すぐに片付けちゃったから。
パチュリー・ノーレッジ:
驚いて、片付けたって……。
レミィ、私はあなたの方が恐ろしいわ。