--------------
紅魔館
--------------
レミリア・スカーレット:
ねえ、美鈴。
護身術を教えてほしいんだけど。
紅 美鈴:
護身術……ですか? 珍しいですね。
お嬢様が、そのようなものに興味を示すなんて。
レミリア・スカーレット:
最近、外の世界の本を読んでね。漫画、っていうの?
その中に出てきたから、興味が湧いたの。
紅 美鈴:
(漫画がきっかけというのが気になるけど、
こんな真剣なお嬢様、初めてみるかも……)
紅 美鈴:
わかりました。
では、まず基本の型を……
レミリア・スカーレット:
いえ、少し試したい技があるの。
ちょっと私に攻撃してきてくれる?
紅 美鈴:
え……攻撃ですか? よくわかりませんが、
お嬢様が、そうおっしゃるなら……。
紅 美鈴:
では、いきますよ!
紅 美鈴:
い……いだだだだ!
な、なんで背中を突くんですかー!?
レミリア・スカーレット:
どう? 漫画で見た護身術をアレンジしてみたの。
名付けて『真・受け流しジャッジメント』!
レミリア・スカーレット:
相手の攻撃を受け流し、背中に手刀を食らわせる。
由緒ある奥義らしいわ。
紅 美鈴:
なんですかそれ!? 聞いたこともないですし、
もはや護身術じゃないですよ!
レミリア・スカーレット:
あら、変ね? 漫画には、
王道の護身術だって描かれてたけど。
紅 美鈴:
(なんてデタラメな漫画!?
天狗、恐ろしや……)
紅 美鈴:
……お嬢様、よくお聞きください。
護身術は、身を守るための極意なんです。
紅 美鈴:
まずは、基本の型から学びましょう。
ケガしたら、大変ですし。
レミリア・スカーレット:
あなたがそう言うんなら……仕方ないわね。
じゃあ、一から教えてちょうだい。
--------------
1週間後
--------------
レミリア・スカーレット:
ふふふ……護身術の基本も、
真・受け流しジャッジメントも、体得できたわ!
レミリア・スカーレット:
あぁ、攻めも守りもできるなんて……。
完璧って、私のためにあるような言葉ね。
紅 美鈴:
ぜぇ……ぜぇ……よかったです……。
これで、お嬢様のカリスマもアップ……!
レミリア・スカーレット:
よし、真・受け流しジャッジメントの真髄を、
他の人にも見せてあげましょう! まずは咲夜から♪
紅 美鈴:
お嬢様、カムバアアック!
咲夜さん、逃げてえええっ!