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紅魔館
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フランドール・スカーレット:
はーっ、たまには外の空気を吸うのもいいわね。
あら、あれは……?
魂魄 妖夢:
まったく、幽々子様のワガママときたら……。
いったい何を持って帰ればいいのかしら。
フランドール・スカーレット:
珍しいお客様ね。ここに何かご用?
魂魄 妖夢:
あら、こんばんは。それが、幽々子様に、
紅魔館の絶品食材を取ってくるよう言われまして。
フランドール・スカーレット:
ふうん、なるほどね。うちの絶品食材といえば
やっぱり、なんといっても……。
魂魄 妖夢:
に、人間以外で、お願いします!!
フランドール・スカーレット:
ええ~。それだと、そうね……、
ああ、あれがあったわ!
フランドール・スカーレット:
美容効果があって、健康によくて、
カロリー控えめで、もちろんおいしい!
魂魄 妖夢:
えっ、すごい! 夢のようじゃないですか!
それはいったい!?
フランドール・スカーレット:
裏庭に生えてるのよ。案内してあげる!
魂魄 妖夢:
こ、これは……、超巨大な……食虫植物!?
魂魄 妖夢:
み、見た目は気持ち悪いけど、でもこういうの、
珍味とか言って、幽々子様は喜びそう……。
フランドール・スカーレット:
好きに持っていっていいわ。でも、気をつけてね。
確かにおいしいんだけど……。
魂魄 妖夢:
うわっ! 攻撃してきた!?
フランドール・スカーレット:
この子、近づく者を見境なく襲うの。
魂魄 妖夢:
くっ……、でも、食材を持ち帰るため、
絶対に斬り倒す! くらええぇ!
フランドール・スカーレット:
あ、そういえば。この子、大きいでしょう?
主食は、虫じゃなくて人間なのよね。
魂魄 妖夢:
あ、ちょ、えええっ!? 食人植物!?
魂魄 妖夢:
い、勢いで斬っちゃったけど……、人を食べた
植物なんて、どう考えても食欲が湧かない……。
魂魄 妖夢:
これ、あなたに譲るわ……。
フランドール・スカーレット:
え~、おいしーのに。もったいなーい!