-------------- 霧の湖 -------------- 橙: わーい、勝った勝ったーーー! 寒さ対策さえしてれば、こっちのもんね! チルノ: うぎぎ……今日は調子が悪かっただけ! 最強のあたいが、負けるわけないし! 橙: 私に負けてるようじゃ、最強なんてほど遠いよ。 だって私の上には藍様も、紫様もいるんだから! チルノ: フン、情けない! あたいは誰かの下につくなんて、絶対にイヤ! チルノ: どうせなら、リーダーの方がいいね。 妖精の中でいっちばんえらい、最強のリーダー! 橙: ええー。リーダーって、大変だと思うよ? うちの猫たち、全然言うこと聞かなかったもん。 チルノ: それは、あんたに威厳がないからじゃない? その点、あたいは問題なし! 橙: 私は部下でも、別にいいもん。 頑張ったときは、ご褒美もらえるし! チルノ: えっ、ご褒美!? そんなもの、もらったことない……! 橙: ご主人様がいないヤツは、残念よねー。 負けた時には、仇だって取ってくれるのにさ。 チルノ: そっちは、あたいには関係ないね。 だって、最強無敵の妖精は負けないもん! 橙: いや、さっき私に負けてたじゃん。 もう忘れたの? チルノ: フン。つまり、あんたのご主人とやらを 倒してくれば、あたいの勝ちってことでしょ? 橙: ま、まさか藍様や紫様に挑む気じゃ……。 やめといた方がいいよ? チルノ: ふふ、怯えてるな? すぐにギャフンと言わせてやるから、覚悟しろ! 橙: ああ、かわいそうに……。 ま、妖精だから死ぬことはないか。