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魔法の森
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アリス・マーガトロイド:
あら、珍しいわね。
引きこもりのあなたが、この森にいるなんて。
パチュリー・ノーレッジ:
まあ、仕方なくよ。
あの黒いのが盗んでいった本を、取り返しにね。
アリス・マーガトロイド:
黒いのって、魔理沙のこと? 偶然ね。
私は今、取り返してきたところなの。
アリス・マーガトロイド:
魔理沙のヤツ、借りた物を返さないから
貸さずにいたら、ついに勝手に持ち出したわ。
パチュリー・ノーレッジ:
不在のところを狙ったってワケね。
私も今から魔理沙の家に……ん?
パチュリー・ノーレッジ:
あなたの持ってる本、もしかして私のじゃない?
ちょっと、貸して。
パチュリー・ノーレッジ:
このキズ。この書き込み……。
間違いないわ。これは私の本よ。
アリス・マーガトロイド:
それはヘンね。だって、その本は
たしかに私が、魔理沙に貸したんだから。
パチュリー・ノーレッジ:
いいえ、絶対に私のだわ。
ひょっとして、あなたも盗むつもりで……。
アリス・マーガトロイド:
冗談じゃない。あなたの勘違いよ。
私の方がアイツに盗まれたの。
霧雨 魔理沙:
珍しい組み合わせだと思ったら、
こんな所で何やっているんだ?
パチュリー・ノーレッジ:
噂をすれば犯人のお出ましね……。
この本に見覚えはないかしら?
霧雨 魔理沙:
ああ、この本。そういえば、図書館で借りたな。
いや、アリスに借りたんだっけ?
霧雨 魔理沙:
そうだ! アリスに借りて失くしたんだった。
だから、同じものを図書館で借り直して……。
霧雨 魔理沙:
ところで、どうしてその本がここに?
家に置いていたはずだけど……まさか、泥棒?
アリス・パチュリー:
泥棒はアンタよ! いいかげんにしなさいっ!